Scrapboxの当日の日記ページにすぐ移動できるブックマークレットを作った。

小ネタです。

チェック終わりました。

javascript:(function(){ dt = new Date(); dtm = dt.getMonth()+1; dtd = dt.getDate(); if (dtm < 10) { dtm = '0'+dtm; } if (dtd < 10) { dtd = '0'+dtd; } date = dt.getFullYear()+'-'+dtm+'-'+dtd; window.open('https://scrapbox.io/***/'+date,"_self")})()

上記コードの最後の「***」のところをアカウント名に差し替えると、できます。

以下、アカウント名をnote103にした場合。

https://i.gyazo.com/e51d1482c152cfce2008d985b644e78f.gif

ちなみに、当初はクリックすると target="_blank" 的に新規タブが開くようになっていたのですが、同じタブ内で動いてほしいなあ・・と思ったもののどうしたらいいのかわからず、しばらく粘ってググっていたら以下が見つかり、

stackoverflow.com

window.open()の2つめの引数に "_self" というのを付ければOKでした。ナイス質問者!

以上です。

LT解題 - YAPC::Tokyo 2019

先週土曜に開催されたYAPC::Tokyo 2019でLTをしてきました。

yapcjapan.org

イベント全体の感想は別途まとめる予定ですが、その前に自分の発表について、覚えているうちに書いておきたいと思います。

目次

登壇スライド / 録音

まず発表資料というかスライドはこちら。

speakerdeck.com

手元で録音しておいた音声ファイルもSoundCloudにアップしておきました。

soundcloud.com

声、めっちゃ震えてるんですよね・・(笑)。しかもその震えがなかなか止まらないというか、むしろ後半に行くにしたがって増してくる感じすらあり、軽く絶望を感じながら、でもしょうがないのでそのまま最後までやりました。

たしか沖縄で発表したときも、「うわー、なんか緊張がむしろ増してくるじゃん!」と思ったものですが、つまり「話しているうちに落ち着いてくる」とか、「緊張するのは最初だけ」みたいなことは少なくともぼくの場合はナイようです。

とはいえ、やはりトータル的には、沖縄とどっちが緊張したかと言ったら今回の方が緊張しましたね。

これについてはその後の懇親会でsongmuさんもおっしゃっていましたが、たとえばメイントークって20分とか40分とかあるけど、それを見ているのは「そのトークを見にきている、全体からすれば一部の人たち」に過ぎなくて、でも本編LTってその時点でカンファレンスに残っている人全員が見ているもので、べつにその発表を見たくて集まったというわけじゃない、ある意味予備催眠率ゼロの厳しい目を持った人たちなので、そこで発表する方がよっぽどハードル高い、自分だったらまずメイントーク経験してから本編LTに挑む、みたいな話を聞きました。

いやほんと、心の底から同意です。喩えてみるならメインのトークは自著を書くようなもので、本編LTは雑誌や新聞に寄稿するようなものですね。自著は元々それに関心がある人が買ってくれるけど、雑誌やとくに新聞の場合、自分ではなくその媒体に付いたお客さんなので・・いろいろ厳しい!

プロポーザル / 何を提供できるか

イベント当日は1/26で、LTの締切りは1/22だったのですが、ぼくが申し込んだのはたしか1/21の夜とか、そのぐらいだったと思います。

プロポーザルはこんな感じでした。

# 自走するプログラミング入門者の探し方
 
プログラミングの初心者には、自らモチベーションを高めて学習を進めていける人と、そうではない人がいるようです。その二者を分けるものは何でしょうか?
 
私は長い間、ITとはまったく関係ない仕事をしていましたが、2013年のYAPC::Asiaで行われたPerl入学式に参加したことをきっかけに趣味のプログラミングに没頭するようになり、気がつけばYAPC::Okinawaで登壇を果たし、ついにはIT企業に就職していました。
 
私は冒頭に挙げた二者の中では前者にあたると思いますが、自分にどのような特徴や傾向があったのかと考えると、それは「アウトプットすること」だったように思います。LTでは自分の実体験を軸に、これについて発表したいと思います。

これは手元にあったメモなので、最終的に送った内容そのままではないかもしれないですが、大体こんな感じでした。

なぜこのテーマを選んだのか? と言ったら、一番の理由は、ぼくがYAPCの参加者(おもにエンジニア)に何らかの価値として渡せるものは何かと考えたときに、このネタぐらいしか思い浮かばなかったからでした。

LTで発表する内容は、ぼく一人が満足すればいいカラオケみたいなものではなくて、聞いている人が「ああ、この話を聞いてよかった」と一瞬でも思えるものであるべきでした。でも、ぼくは何か役立つ技術トピックを持っているわけでもありませんし、そもそもそういう知識も経験もありません。

だったら申し込まなければいいのでは、という気もしますが、後述の理由で申し込むこと自体はもう決まっていて、だったらとにかく「自分は持ってるけど他のYAPC参加者が持っていない何か」を探さなきゃ、となって結果的にこの話題に行き着きました。

少なからぬYAPC参加者がこのネタに興味を持つだろうと思った理由は、たとえば id:papix さんのこの記事を読んだからでした。

papix.hatenablog.com

そーだいさんも書かれていました。

soudai.hatenablog.com

こちらの方も時間をかけて考えをまとめてらっしゃいました。

blog.3qe.us

(時系列がバラバラですみません)

それらを読みながら共通して思ったのは、どれもが当然のことながら、プログラミングを「教える側」からの考えであって、「教わる側」が何を考えているのか、とくには、自走する初心者が何を考えているのか、感じているのか、何に突き動かされているのか、という点については、その立場の違いから原理的に(構造的に)触れられないのだな、ということでした。

であれば、プログラミングを「教わる側」のぼくがその欠けたパズルのピースを埋めることには一定の意義があるはずで、それをすれば多少はコミュニティの役に立てるのではないか、喜んでもらえる可能性があるのではないか、と思ったのでした。

応募するまで

少し時間を遡りますが、じつのところ、今回のYAPCでLTをするなんていう気持ちはまったくありませんでした。前夜祭のLTソンで発表する気すらなかったです。

(だって、忙しかったので・・)

でも、YAPCのチケットを買ったとTwitterでつぶやいたその日ぐらいから、 id:magnoliak さんから「LT募集してますよ」という煽り・・ではなくご案内を何度か頂いて、反射的には「ムリです!」という気持ちでいっぱいでしたが、ただお腹の底の底のところで、「んーしかし、magnoliaさんやスタッフの皆さんがこれだけ全力を投じているこのイベントに対して、しかもそのmagnoliaさん本人から応募を勧められているのに、やらないって選択肢があるのかなあ・・いや無理だけど、無理なんだけど、でもなあ・・」という逡巡が、何度押さえつけても戻ってきて、なかなか「やる」とも「やらない」とも決められないまま、とりあえずネタを考えてみておく、という日々を過ごしました。

そして最終的には、上述のとおり締切りの前日になって、「とりあえず」というつもりで一旦プロポーザルを書き始めてみたら思いのほかサラサラ内容がまとまって、それを見ながら「まあ、よく考えたらそもそも一択か」と思って応募に至りました。

この際には、せっかくやるなら前夜祭の方ではなくて、「毒を食らわば皿まで」という言葉もありますように、ぜったい怖すぎてマジやばいとは思いながら、応募するだけなら何も損はしないのだから、と思って本編の方に申し込み、その際に「駄目だったら前夜祭の方で」というオプションを付けておきました。

しかしこの、「応募するだけなら何も損はしないのだから」というのは、「タダより高い物はない」という言葉もありますように、恐ろしい誘い文句でして、それから発表までの間は何度も「あれ、これ万一選ばれたらかなり大変では? え、なんで応募したん? なんで??」という後悔にそれはもうさいなまれたものでした。

なんというか、プロポーザルは持ち前の調子の良さであたかも崇高なネタがすでに用意されているかのように悠然と書いてしまったものの、実際には具体的な内容はまったく固まってなくて、もし選ばれたらその場に見合うだけのガッツリしたものをその瞬間から一気に作らなければならず、いやいや、会社に通いながらそれは無理じゃん、って無責任じゃん、ってかなりマズイ、かなり・・とかなんとか、ただひたすらエネルギーが落ちていく感じでした。

果たして、LTの選考結果が発表されるのはイベント本番の2日前、1/24のお昼すぎでしたが、「LT採択が云々」という件名のメール通知が目に入ると同時に頭の頂点からこめかみに向けてイヤ〜な汗がズワッと降り出してきて、「今は見たくない・・というか落ちていてほしい・・」などと思いながらエイヤと開いたら採択されていて、ひえ〜マズイ! けど嬉しい! けど絶対失敗する! などの恐怖と混乱に包まれながら、でも同時にぼくのプロポーザルを見て期待を感じてくれた運営の人たちの顔も浮かんで、ああそうだ、その人たちの期待に応えなければいけないんだ。と、あちこちぶつかりながらなんとか覚悟を決めました。

構成の練り方

すでにプロポーザルを書いた段階で大きめの方針は決まっていて、どんなトピックを入れるかということも思っていたよりはスムーズにリストアップできたのですが、大変だったのはその筋道を整理することで、いくら考えても話がうまくつながりません。

それもそのはずで、これは上記のpapixさんたちのブログとは逆方向の性質ゆえというか、ぼく自身はプログラミング初心者の視点からものを感じたり言ったりすることはできるけど、テーマはそういう初心者を外側から見るような(すでに技術を習得した側からの)視点で立てられているので、一体どちらの視点を軸にしたらいいのか、またどうすれば双方の視点から語られるトピックを自然に構成できるのか、といったことが難しく、なかなかこれを整理できませんでした。

それでとにかく、言いたいトピックを一回全部入れた上で、それだとまったく時間に収まらなかったのでネタを足し引きしながら本の編集のように構成をまとめて、その「語りの軸足をどちらに置くか」とか、「どうやって自然につなげるか」とかは最後の最後まで後回しにする作戦を取りました。

視点や方針を定めないまま構成なんてできるの? とぼくも今これを書きながら思いましたが、ん〜、でもなんか、できましたね。言っておきたいネタはあって、それをどう見せるかまでは出来てしまうというか。

具体的には、こんな感じでした。

  • タイトル
  • 目次
    • その1
    • その2
    • その3
  • 結論
  • その1
    • 話の前提
      • 勝手に水を飲む馬
    • 自己紹介
      • commmons: schola
      • YAPC::Asia 2013 & Perl入学式
      • MOONGIFT
      • ブログ
  • その2
  • その3
    • アウトプット
    • なぜ?
      • 忘れちゃう
      • 見知らぬ人への手紙
        • メッセージ・イン・ア・ボトル
      • 自慢
      • 恥ずかしさが薄れていく
        • 相対的に
  • 引用
  • 結論(再)

ここでやっているのは、ただひたすら見出し文言の洗練とその入れ替えです。結論を最初の方に持っていったのも、結局最後の1行をコピーして初めの方にペーストする、という作業を見出しだけなら簡単にできるところから思いつきました。

ちなみに、今回の一連の作業はもちろん(というか)Vimでやっていました。沖縄での発表でも紹介しましたが、tagbarというプラグインを使って、こんな感じで左に本文、右に見出しを出しながら内容を詰めていきました。

f:id:note103:20190202210801p:plain

*いま気づきましたが、レイアウト調整の都合もあって本来見出しではないものが右に行ってますね・・文字を大きくしたいものを見出しにしていたので。まあ、暖かく見守って頂ければと・・。

そしてまた、このようにMarkdownファイル1本でスライド資料を作りきれたのは、ゆーすけべーさんによるPerlモジュール App::revealup のおかげでした。

metacpan.org

これがなかったらまず間に合いませんでしたし、このモジュールのおかげでKeynoteを地道にポチポチ調整することもなく、本質的な内容の洗練に集中できました。ゆーすけべーさん、ありがとうございます!

筋を通す / 引用

上で何度か書きました「筋道の通し方」ですが、最終的に思ったのは、「結局ぼくにわかるのは初心者側の話なのだから、初心者としての実感をメインにするしかない」ということ、そしてその上で、「アウトプットしてる人を探せ、なんて何も言ってないのと同じだから、そうではなくて、そのアウトプットからそれを支えるモチベーションを逆算的に見出して、もしそのモチベーションが自走型のそれだったら、その元にいる人は自走するプログラミング入門者だっていう論理なら行けるのでは」ということでした。

やや強引にも思える論理ですが、この準備期間でこれらのトピックを入れるにはその方向しかなかったのですよね・・。

ただ実際には、そこまで込み入った論理を説明するヒマはなかったですし、聞いてくれた人たちもそこまで論理のつながりみたいなものは気にしていなかったかな、とも思っています。

それとは別に、もうひとつ論理のつながりとして気になっていたのは、終盤の森博嗣さんの引用でした。

ぼくが今回絶対入れたいと思っていたのは、2本出した引用のうちとくに最初の方、「才能は決して埋もれない」というもので、これは本当にぼくを支える言葉になっています。といっても、それは何も「ぼくの才能が埋もれるはずがない」とおまじないのように思っているということではなくて、ただ「アピールの仕方にリソースを費やすぐらいなら納得行くまで物を作ろう」という気分を後押しするものとして支えにしている、ということです。

なのですが、この引用も結局、なんの支えになるのかと言ったら「教わる側」であるところのぼくを支えているもので、それを外から見る「教える側」とか、自走するプログラミング入門者を「探す側」の実感とは、ある意味では逆なんですね。なので、ん〜、この超終盤の決め手になるようなところで、教わる側視点の引用を出すのって正直意味わからん・・どうしよう・・と、これはかなり悩みました。

悩みましたが、でもこの引用は(くり返しになりますが)絶対必要で、確かにこれがなければ流れはスッキリして、誰からも突っ込まれないウェルメイドなスライドができたかもしれないんだけど、それって言いかえると「小さくまとまる」みたいなことで、せっかくここまで地獄の釜の蓋を開けるようなことをしてきたのに、最後に日和るんかい、というツッコミの方が勝ちまして、「もう論理とかどうでもいいからとりあえず入れとけ、説明は本番でしろ」みたいに自分に説得される感じで結局入れました。

結果的には、発表では「この言葉はぼくの支えになっていて、関係ないって思われるかもしれないけど今回の発表とめちゃ関係してます」みたいな、説明になってるんだかなってないんだかわからないようなことを言って終わってしまいましたが、その数分後に思ったのは、「自走するプログラミング入門者を何が支えているのかと言ったらたとえばこういう信念だから、知っておいて損はないですよ」みたいな観点から見れば筋はちゃんと通ってたな、ということでした。

ようは、瞬間的な反応とか、評価とか、そういうのはもういらないんだと。「いいね」とか、はてブとか、そういうのはもういいんだと。もちろんそういうのを求めたっていいし、その欲求は自然なものなんだけど、でも逆に、すぐには全く反応が得られなかったとしても、それは作品の価値とは全然関係ないし、気にするに値することじゃないんだと。それが本当に面白いものだったら、必ずいずれ評価されるから、作る人が本当に全力で気にすべきことは、それが本当に面白いものなのかどうかなんだってこと。それだけ。作る人はそのことだけに集中してればいいんだと。めっちゃ頑張ったけど全然評価されませんでした、見向きもされませんでした、なんていうのはまったく気にすることじゃなくて、めっちゃ頑張ったけど全然面白くなりませんでした、ってそっちの方がダメなんだと。そっちを気にしろと。それだけを集中して考えろと。・・そういうことをこの引用を通して伝えられたら良かったのかなと思いましたが、ぼく自身今これを書きながら「ああ、そういうことだったんですね」と思ったので、その時点で言えるはずはなかったですね。

いろいろスッ飛ばしながら、最後のまとめに触れ終わった瞬間の手元のiPhoneのストップウォッチは4分57秒で、あ、間に合った・・と思って「ピッタリ」と思わず言いました。実際はどうだったかわからないですが・・ぼくが締めの御礼を言ったあとにpapixさんのドラが鳴り響いて、ああなんか、すみませんありがとうございました、という感じでした。

練習、練習、練習!

しかしステージに上がる数分前まではけっこう正気だったんですけど、階段を上がる瞬間にはなんだか、真っ白な天国の光の中に入っていくような、意識が薄れていく感じがあって不思議な感覚でした。M-1グランプリの決勝に出る人たちとかってこんな感じなのかな・・とふと思ったり。ステージで何を喋っていたのか、ほとんど覚えていないですね。降りてから、「あれ、坂本さんの話ちゃんとしたっけ?」と本気で不安になったりしました(一応してました)。

ステージではもう、だから体が勝手に動くのに任せていた感じでした。そこで生きてくるのが練習なんでしょうね。スポーツとか楽器とかと同じで。普段練習した分がそのまま本番に影響するのかなと。今回、ぼくはスライドがなんとか形になるまでだいぶ時間がかかって、当日の昼前ぐらいまで浅草橋のホテルでスライドを作っていたので、その後にできた練習は正味3〜4周ぐらいでしたか・・もう少しできると良かったのですけど。

ぼくはパフォーマンスの出来/不出来として目に見えるのは山の頂上みたいなほんのわずかな部分でしかなくて、それを高めるにはひたすら山の裾野を広く盤石にしていくしかないと思っていて、つまりパフォーマンスの完成度を高めたかったらひたすら地味な練習をくり返すしかないと思っていました。それがまあ、結局は足りなかったがゆえのあの結果かな・・とも思っています。いやあ、口が乾いて仕方なかったですね。舌が口の中にひっついて喋れない! なんて経験、初めてだったかもしれません。ああ緊張しました。

緊張といえば、ちょっと聴いている人全員を意識しすぎたかなとも後から思いました。もう少し「こういう人に向けて喋る」という対象を絞って想像しても良かったのかなと。今回のYAPC参加者数は384人とのことですから、本編LTに残っていたのは300人ぐらいでしょうか(わからないですが)。なので、その全員に向けて喋っても大半には伝わらないはずで、だからそうではなく、その中のほんの3〜4人だけを相手に喋る感じだったらもう少しリラックスできたかな・・とも。いやまあ、次にそんな機会があってもそう上手くいくとは到底思えないですが・・でも理想としてはそういうことだったのかなあ、と。

また接続にハマる / バックアップ

前回のYAPC::Okinawaの前夜祭LTでもそうだったのですが、ぼくはいまだにMacとプロジェクターとの接続方法がよくわかっていなくて、今回もLT前の接続確認でかなり手間取ってしまったのですが、ぼくの後ろで次のチェックを待っていた id:moznion さんが「ミラーリングじゃないですか」と不調の理由をさっと指摘してくれた上に「それ、そこをチェックして」などと具体的に教えてくれて、沖縄のときには id:karupanerura さんに近い感じで救ってもらったことを思い出しましたが、本当に助かりました・・ありがとうございます。

ただじつは、その後にもまだ結構深刻なトラブルが待っていて、というのも事前に書き出しておいたスライドのPDFを投映しても一部が消えてしまうんですよね。で、こんなこともあろうかと思って、これまた事前にスライドを上げておいたSpeaker Deckのページにアクセスして颯爽と自分のスライドを開いたのですが、それもダメ!🙅‍♂️

え、ええ〜〜〜・・マジやばい、やっぱりプロジェクター意味わからん、苦手すぎる! と逃げ出したい気持ちになりましたが、じつはもう一つだけバックアップとして用意しておいたのが前述のApp::revealupのローカルサーバ機能で、念のためにこれをターミナルから開きっぱなしにして、ブラウザのタブもそれに合わせてあったのですよね。で、そっちに移動したら何とかまともに見れるようになって、これほんとに半ば無意識のうちにやっていた準備でしたが、もしやってなかったらスタートラインにすら立てなかったわ・・という感じでした。

そんな風にフルタイム・パニックみたいな状況でしたが、周りのスタッフの皆さんは常にスムーズかつ間違いなく発表できるようにすごく丁寧に段取ってくれていて、最後までストレスなく場に臨むことができました。ありがとうございました。

ベストLT賞

ぜんぶ終わって、もう何も残ってません・・灰になりました・・という感じで同じくLTに登壇された id:xtetsuji さんと並んで会場最前列に座ってしばらくしてから、ベストLT賞なるものがあることを初めて知りました。で、あ、これもしかしたら獲るかもな・・と思いましたね。自信があったわけでもなければ、誰かからそう言われたわけでもなくて、むしろやってるときは「会場、反応ないな!」と思っていたぐらいでしたが、なにか音もなく届いた手応え。みたいなものを感じていたんですよね。その何というか、一瞬の淡い期待感みたいなのが心地よかったです。もし事前にそういう賞があるとわかっていたら、狙って登壇していたかもしれないので、狙わずに発表しきって、かつそういう手応えを感じられたのが良かったなと。

(結果的にはそれはmoznionさんが受賞されて、その発表内容としても、またその後のsongmuさんのベストトーク賞への流れという意味でも、まさにベストなLT賞だったと思いました)

ご感想

終わってから、いくつか嬉しい反応を頂きました。

tomcha.hatenablog.jp

blog.3qe.us

sorehaedamame.hatenablog.com

nayuta-1999.hatenablog.com

morichan.qrunch.io

*他にもあったかもしれないですが、もし見つけたら追加します。

ありがとうございました。やって良かったです。

ちなみに、スライド上の文字と口頭の内容をずらすというのは意識的にやっていました。紙芝居じゃないのだから読み上げるのはやめよう、と。昔大学で「なんて退屈な講義なんだ」と思ったものは大抵、教科書をただ読み上げるだけのものでした。

でもそれに気づいてもらえるなんて! 伝わるものですね・・。

それからsongmuさん、これは以下の記事にも書きましたが、

note103.hateblo.jp

ぼくは勝手にsongmuさんに煽られ・・じゃなくて導かれるように情報処理の勉強をしてみたり、そうやって一歩一歩進んできた感覚を持っていたので、うわ、直接評価された! って思ってすごい嬉しかったです。

終わりに

本当はYAPC::Tokyo全体の感想の中にこのLT解題を入れるつもりでしたが、ご覧のとおり、だいぶ長くなったので分けました。会全体については、また時間を見つけてアップしたいと思っています。

(ドラフトはほぼできてるので、何ヶ月も先とかにはならないと思います・・)

今回のLTに採択されたときはこんなツイートをしましたが、

果たしてスタッフの皆さん、どうでしたでしょうか・・あまりみっともいい感じではなかったですが、自分的にはやり切りました。スライドにも書きましたが、ぼくは本当は恥ずかしい思いをするのも失敗するのもみっともないのも超!イヤだし、おそらく今後もずっとイヤですが、それを上回る「やるしかない」とか「これをやったら今まで見たことない風景を見られるはず」みたいなモチベーションでやらせて頂きました。恥ずかしさや不安をゼロにすることは決してできませんが、小さくすることはできるな、と今回の発表で自分に教えられました。やりたいことが大きくなるほど、それらは相対的に小さくなります。これをステップに、またこういうことに挑戦したいと思っています。ありがとうございました。

PHPで書いたWebページをVagrant+Ubuntu+Nginxで複数デバイスから閲覧する

PHPとは相性が悪い、というのがプログラミング入門初期からの実感で、これまで「おー、やった!いいじゃんPHP!!」みたいに思ったことは一度もありませんでした。

しかし昨年の後半、いろんな成り行きからもう頑張るしかない・・みたいな状況に追い込まれまして(たぶんそれについては別記事で)、少し本腰を入れてというか、時間をかけて対応しましたら、ようやく「はあ〜、できた」みたいになったので、ここにメモしておきたいと思います。

ちなみに、この現象と解消、以前から何度かくり返してはいたのですが、そのつど「あれって、一回できたはずだけど、どうやるんだっけ? もう忘れちゃったよ・・」というくり返しでもあったので、今度こそちゃんと記録しておく、というのもあります。

あとは、その以前に辿りついた解決法というのも、結局いろいろイジっているうちになんか知らんけど出来てしまった、みたいな感じだったりして、その意味でも再現しづらかったので今度こそ(略)という感じでもあります。

やりたいこと

記事タイトルにもバリッと書きましたが、今回の目標は

PHPで書いたWebページをローカルネットワーク内で複数ブラウザから閲覧する!

というものです。

これはメインのPCのブラウザから見るのはもちろんですが、スマホでも見れるとか、離れた部屋の別マシンでも見れるとか、そういう状態を指しています。

で、今回はそのWebページ自体は重要ではないので、以下のコードだけを記した hello.php というファイルを作成し、

<?php echo '<p>Hello, PHP!</p>'; ?>

これを Vagrant の共有フォルダに置いて閲覧できるようにする、としたいと思います。

その閲覧時の手順としては、最初にローカルサーバ上のトップページである index.html に入って、そこから張られている hello.php のリンクをクリックしたらそのページに移動して「Hello, PHP!」を見る。という感じで行ってみます。

先にその結論というか、成功した状態を見てみましょう。

https://i.gyazo.com/7b3a99735f887250aa85cb21f9263b0d.gif

はい、左上に控えめに「Hello, PHP!」と表示されました。これができればOKです。

環境の前提

記事タイトルにも書きましたが、今回はVagrantUbuntuを起動して、その中に入れたNginxでサーバを立てます。

Nginxを起動してHTMLのトップページを見られるようにするまでの段取りは、少し前に書いた以下の記事のママですので、今回は割愛します。ご興味おありの方は、そちらをどうぞ。

note103.hateblo.jp

余談ですが、今回のUbuntuは12.04ですが、このバージョン番号を調べるのに何気に時間がかかりました。どうやったら正確なバージョンを調べられるのだろう? と。

もちろん、ちょっとググればいろんな方法が出てくるのですが、どれも不要な情報があれこれと一緒に表示されてしまって、読み解きにそれなりにコストがかかるなあ、と。

しかしこれ、単にUbuntuに最初にログインしたとき、つまり「vagrant ssh」で入ったときに、このように出てくるんですね。

Welcome to Ubuntu 12.04 LTS (GNU/Linux 3.2.0-23-generic x86_64)

完全に見落としていて、たぶんトータル20〜30分ぐらい費やしました。いやほんとに余談ですが・・。

さらにちなみに、今この手順でこのUbuntuを立ち上げると、14.04にせよ、と以下のように出てくるのですが、

 * Documentation:  https://help.ubuntu.com/
New release '14.04.5 LTS' available.
Run 'do-release-upgrade' to upgrade to it.

今回は無視しています。

PHPファイルが無限にダウンロードされる問題

では、ここから本題です。ひとまずトップページが見えるところまで設定して、目的の hello.php を開こうとすると、こんな感じで・・

https://i.gyazo.com/df73e987d25e682ba1aefbb1bebaa282.gif

ページ移動すらせず、とりあえずファイルがダウンロードされてしまいます。何回クリックしても、何回でもダウンロードされます。(当然ですが)

これは今回の最初の難関ですが、同時にこの後どれだけいろんなことを試してもなかなか解消されない最大の難関でもありました。実際、ぼくのダウンロードフォルダはこの hello.php が大量に溜まってしまい、ひどい時はファイル名が hello.php(17) とかになってましたね・・。

PHPをインストールする

さて、この時点では何が何やら、原因のゲの字もわかりません。

ということで、とりあえずググりまくって最初に役立った記事はこちらでした。

freefielder.jp

とくに、ここで書かれているこのコマンド。

$ dpkg -l |grep php | awk '{print $2}'

リンク先では、これによってインストール済みのPHP関連パッケージを見つける、みたいな感じでこのコマンドが紹介されていましたが、ぼくがこれを打ってどうなったかというと、

https://i.gyazo.com/e5b30de8499937eec08017468878e65f.gif

はい。何も出ないですね。なんだろう、コマンド自体間違ってるのかな? と思ってPHPのところをPerlにしてみると、

https://i.gyazo.com/8183caae7b75e6a7a360357394f9397b.gif

ちゃんと出てきます。つまり、PHP自体まったく入ってなかったんですね。これには驚きました。なんだ、そもそもPHP入ってないんかい! という。いやあ、PHPってめっちゃメジャーな言語なので、当然どこにでも入っているものだという思い込みがありました。

さて、じゃあPHP入れようよ、簡単でしょ? という感じなんですが、これはこれで逆にあちこちに情報があふれすぎていて、今回ぼくが求める最小限のインストール方法ってどうしたらいいのか、精査するのがきわめて大変でした。

結論的には、以下のブログ記事の冒頭で紹介されていた、

thr3a.hatenablog.com

最低限のラインナップ。

$ sudo apt-get install -y php5 php5-fpm

これだけにしておきました。実際にちゃんと使おう、PHP書こう、という時はこれでは足りないのかもしれないですが、今回はオプション的な情報が入るとかえって煩雑になるので。

設定ファイルを編集

さてしかし、PHPのインストールが完了してもまだファイルのダウンロードは止まりません。クリックすればしただけPHPファイルがダウンロードされてきます。

そこで、次にどうしたかというと、上記の同記事で紹介されていた以下の設定ファイルを書き換えます。

$ sudo vi /etc/nginx/sites-available/default

ファイルを開いたら、以下の箇所で5行分コメントアウトを解除します。(オフだったのをオンにする)

location ~ \.php$ {  #← 解除
#       fastcgi_split_path_info ^(.+\.php)(/.+)$;
#       # NOTE: You should have "cgi.fix_pathinfo = 0;" in php.ini
#
#       # With php5-cgi alone:
#       fastcgi_pass 127.0.0.1:9000;
#       # With php5-fpm:
#
#       ↓ 以下4行解除
        fastcgi_pass unix:/var/run/php5-fpm.sock;
        fastcgi_index index.php;
        include fastcgi_params;
}

なお、この際、リンク先の解説では最初の行の拡張子部分にもう少し手を入れるように教えてくれていますが、前述の通り、これも今回の目的とは少しずれるのでその点は反映していません。

ここまでやってからNginxを再起動すると、

$ sudo service nginx restart

https://i.gyazo.com/4395f66a48b31f58a39e2fa3656f5126.gif

はい、やりました。ついに hello.php に移動してくれました。なんか、違うのが出ていますが・・。

502 Bad Gateway から逃れる

ファイルをダウンロードしなくなったのは大きな前進です。このまま記事を終えても良いぐらいですが、それで納得するのはぼくぐらいでしょうから、もう少し頑張ります。

現在画面に出ている「502 Bad Gateway」を消す方法については、ここまでの参考記事ではとくに言及がありませんでした。

そこでまたいろいろググりまして、以下の記事を見つけました。

qiita.com

これはこれで何というか、膨大な情報があふれていて、詳しい人にとっては有用なリファレンスかもしれないのですが、ぼくにとっては「こん中のどれを参考にすればええんや!」という感じで途方に暮れましたが、とにかく一つひとつそれらしいのを試して、結論的には以下の設定ファイルを編集すれば良いことがわかりました。

$ sudo vi /etc/php5/fpm/pool.d/www.conf

これを開いて、まず以下の2行のコメントアウトを解除します。

listen.owner = www-data
listen.group = www-data

そして、その近くに(じゃなくてもいいとは思いますが)以下を追加。

listen = /var/run/php5-fpm.sock

はい。で、php5-fpm を再起動。

$ sudo service php5-fpm restart

で、どうなるかと言うと・・

https://i.gyazo.com/7b3a99735f887250aa85cb21f9263b0d.gif

や、やりました!

iPhoneのブラウザからも見れます。(9秒の動画)

youtu.be

雑感

ということで、長きにわたるPHPとの戦いにも終止符が打たれ、ぼくも晴れてPHPerの仲間入り・・ができたかはわかりませんが、個人的にはひとつの大きな達成でした。

とくにあの、何回試してもとりあえずファイルがダウンロードされるタイムリープ世界から解放されたのは、本当になんというか、よかったです。

ちなみに、ちょっとしたローカルサーバ利用だったらべつにそんなことしなくても、ビルトインサーバ使えばいいんだよ、と言われてしまうかもしれないのですが、それは大丈夫です、わかっています、ということで。

PHP: ビルトインウェブサーバー - Manual

何しろぼくは以下のムックで、うずらさんのPHP記事、付箋ペタペタ張りながらそれなりに読み込みましたから。

Webアプリエンジニア養成読本[しくみ、開発、環境構築・運用…全体像を最新知識で最初から! ] (Software Design plus)

Webアプリエンジニア養成読本[しくみ、開発、環境構築・運用…全体像を最新知識で最初から! ] (Software Design plus)

ビルトインサーバについては、その中でもちゃんと取り上げられているのです。

なので問題は、どちらかと言うと「同ネットワーク内にいる他のデバイスからも見れるようにしたい」という方ですね。その欲求に応えようとすると、なかなか茨の道だったな・・と。

また正直なところ、お読み頂いてわかったかもしれないですが、設定ファイルを書き換えた辺りについては、自分で何をやっているのかまったくわかっていません。この辺、どういう部分をどのように、なぜ書き換えるのか、ということを解読していけると、もっと面白くなるかなあとも思っています。

ともあれ、この記事によって、少なくとも未来の自分はもうPHPの同件で時間を浪費することがない(あるいはその時間を最小化できる)だろうと思っています。おつかれさまでした。

追記

本文でも勝手に登場させて頂いてしまいましたうずらさんから、大変勉強になるコメントを次々と頂いたので、以下にまとめさせて頂きます。

Twitter、あとから掘り起こすのメチャ大変なのが目に見えていたのでとにかく今のうちに・・と。
*togetter使う手も考えましたが、あれってあまり相性が良くないというか、今まで満足に使えた試しがないのでこちらで。
*途中でかたついさんがしれっと入っていますが、うずらさんが一連のツイートの間にRTされていたものです。










うずらさん、最高です。

追記2

Twitterにて、こちらのご意見も頂きました。

な、なるほど・・まったく知らなかったのですが、であれば7を入れる前提で考えた方がより汎用的な方法・情報になりそうですね。

今回の場合、一応ローカル利用特化&最低限のセットで、ということだったので5.6でも大きな問題はないと思いますが、サポートが終わってしまうなら個人的にも新しい方を入れられるようにしておきたいな、と。

ということで、次に同じようなことをやるときには、PHPインストールのくだりで7系(というかなるべく最新の)を入れる方向で調べ直し&トライし直してみたいと思います。

Markdownファイル1本で著者校正とデザイナー連携を済ませる一石二鳥の編集術

こちらは『ライティングや編集にまつわるあれこれ Advent Calendar 2018』の23日目の記事です。

adventar.org

さっそくですが、こちらをお読みの皆さんはMarkdownをお使いでしょうか?

いや、もう「ご存知でしょうか?」なんて聞く必要はないと思ってとりあえず使ってるかどうかを聞いてしまいましたが、このMarkdown、使いやすいような、使いにくいような、なかなか評価が安定しない記法(マークアップ言語)です。

しかし個人的には、Markdownは使う場所さえ適切なら、あるいは複雑なことさえしなければ、十分に我々を助けてくれるものだと思っています。

今日はぼくが直近の編集仕事でどのようにMarkdownを活用したか、という話を書いてみたいと思います。

目次

取り組みの舞台・背景

若干唐突ながら、ぼくは今年の11月から都内のIT企業に就職したのですが、

note103.hatenablog.com

その前に請けていた編集仕事が最大で年度末まで続くことになっていて、この秋からはかけ持ちで仕事をしています。

で、その編集仕事というのが、数年前から時々お仕事をしているYCAMさん(山口情報芸術センター)が今年の10月に開催した以下のイベントのうち、メインのトークセッション3本の採録記事を作成するというものです。

special.ycam.jp

この採録記事は同サイトに来年公開予定ですが、じつはというか、ぼくが今年の春まで10年にわたって携わってきた坂本龍一さんの音楽全集企画『commmons: schola』でも、坂本さんがゲストの方々と行った座談会の原稿を毎回作っていたので、作業的には勝手知ったるというか、馴染みのある分野ということもあって、今回のその仕事もリラックスしながら楽しくやらせてもらっています。

この種の作業に複雑な処理は必要ありません。もしこれが書籍の組版で、InDesignへの流し込みなども視野に入れてやるものであれば、いろいろと気にすべき細かい要素が出てくるのかなと思いますが、今回はとりあえず最低限の構造化や、リンク・画像等の挿入ができれば十分というか、そもそもWebサイトへの反映という時点で様々な制約が生じるので、やりたくてもさほど複雑なことはできないとも言えます。

具体的に、この作業に関する記法として必要なのは、せいぜい2〜3層の見出しの階層化と、リンク、太字、画像および動画の埋め込み、といったところでしょうか。

ということで、上記の採録記事は迷わずMarkdown記法で作ることにしました。

作戦

トークセッションの採録ですから、仕上がり次第、その内容を登壇者の皆さんに確認してもらう必要があります。「こんなこと言ってないよ」とか、「たしかにそう言ったけど、本来の意図と違うからちょっと直したい」みたいなことは普通にあるので、登壇者にはそれら下原稿を確認してもらって、必要に応じて直してもらいます。

これは書き原稿で言うところの著者校正みたいなものですね。「登壇者による原稿チェック&修正」だとちょっと長いので、今回の記事タイトルではこの作業を「著者校正」と表現しています。

話を戻すと、この作業を進める上で少し悩んだのは、その確認用の原稿をどういうファイル形式で渡すべきか、またどういう方法で修正してもらうのか、ということでした。

相手は各界の専門家ではありますが、必ずしもライティングに馴染んでいる人ばかりではありません。普段使っているコンピュータやツールも様々でしょう。

一方で、上記のリンクからイベントの概要を見て頂けたらわかると思いますが、今回の登壇者は皆さんテクノロジーに明るい人たちでもあったので、その辺りも考慮して、渡すデータのフォーマットや修正方法については以下のように考えました。

  • 確認用の原稿フォーマットは以下の複数種類で用意する。
    1. Markdown形式のテキストファイル(.md)
    2. 1をWordにコピペしたもの(.docx)
    3. 1をもとにPDF化したもの(.pdf)
    4. 1をGoogleドキュメントにコピペしたもの
  • 登壇者には上記1〜3が入ったDropboxフォルダか、1〜4が入ったGoogleドライブのフォルダへの限定公開リンクを渡す。*1
  • その中から登壇者自身が一番確認&修正しやすいフォーマットのファイルを使って対応してもらう。
    • 1〜3のいずれかを選んだ場合は、手元にファイルをダウンロードしてもらって、修正後はメール添付で返送、またはリネームしたファイルを同じフォルダにアップしてもらう。
    • 4の場合はそのまま上書き修正してもらう。

まだすべての原稿が返ってきたわけではないのですが、今のところ登壇者からの戻り原稿で一番多いのは2番のWordです。やはりある種のデファクト・スタンダードというか、超使いやすいわけでもないですが(※個人の感想です)、積極的に拒否するほど使いづらいわけでもないですし、校閲機能も付いていますから、「まあそうだろうな」という気はします。

それから、今回のイベントではYCAMのスタッフさんたちも登壇していたので、同スタッフにも確認&修正をお願いしましたが、YCAMでは普段からチーム内でGoogleドキュメント上でやり取りすることが多いそうで、スタッフさんは皆4のGoogleドキュメントを使ってチェック&修正をしてくれました。

さて、上ではさらっと書きましたが、今回のやり取りのポイントは、PDFを除くテキスト系のデータがすべてMarkdown記法のままだということです。

Markdown記法は非常に簡素であるとはいえ、太字は「**」で囲みますし、リンクは「[文字列](URL)」、画像に至ってはその行頭に「!」を付けたりする謎表記にも満ちているので、普段からMarkdownに親しんでいる人でもなければ「なにこれ」という感じだと思うのですが、その辺はあえて説明せずにデータを渡しました。

というのも、ここでチェック&修正をしてほしい部分というのはただ日本語の文章が並んでいるところだけで、その部分にはMarkdown記法を混ぜ込まないようにしておいたので(後述)、よほど奇妙な見栄えになっていなければとくに混乱は生じないだろうという見込みがあり、実際今のところ大きな問題は出ていません。

上記の「Markdown記法を混ぜ込まないようにしておいた」という点について、これは今回の進行を考える上で一番工夫したところで、初めての試みでもありました。

というのも、今回の最終形はWebページなので、文中の特定の語句から外部サイトへのリンクを張りたいところがいくつかあったのですが、これを原稿の状態で、たとえばこんなふうに*2

私は[Google検索](https://www.google.co.jp/)だけは使いたくなかった。

文中にリンク記法を用いてしまうとさすがに邪魔というか、原稿チェックに集中できないので、こういうところはこんなふうに表記しました。

私はGoogle検索だけは使いたくなかった。

Inline-link 'Google検索': https://www.google.co.jp/

やや冗長にはなりますが、これによって肝心の日本語文章の部分は読み書きしやすくなりますし、どの語句にどのURLをあてるかという情報を記録しておくこともできます。また、登壇者的にも関心があれば「へえ、〈Google検索〉というところにリンクを埋めるのね」みたいに解釈することが可能になります。

画像の入り方をどう伝えるか

もう一つ、今回の仕上がりページでは登壇者がセッション時に使用したスライド画像なども挿入したかったので、これを原稿チェックのタイミングでどう示すか、少し頭を使いました。

単に文中に

私はGoogle検索だけは使いたくなかった。

*ここでGoogleの画像を入れます。

みたいにメモを入れておくだけでも良いといえば良いのですが、いずれにせよその後にWebデザイナーさんやオペレーションをする人(以下「Webデザイナー*3)にデータを渡すときには画像の挿入位置と対象の画像情報を紐づけて知らせなければならないので、できればこの原稿作成の時点で対象画像の情報も入れておきたいと思い、結局ここもMarkdown記法のまま、

私はGoogle検索だけは使いたくなかった。

Slide: ![Googleの画像](img/google.jpg)

みたいに表記しました。

こうした部分も当然、普段Markdownを書かない登壇者にとっては「?」という感じだったと思いますが、ここまで作っておくことによって、これをHTML化した段階で以下のレベルまでイメージを表現できるので、

f:id:note103:20181223120508p:plain

あとはこれをブラウザからPDFとして保存して、前述の3番の資料として同封しておくことで、登壇者にとっても仕上がりがイメージしやすくなったのではないかと思っています。

*ちなみに、この方法を取る都合上、実際には資料フォルダの中には「img」という子フォルダが作られていて、登壇者は見ようと思えばその中の画像群も見ることができました。わざわざ見た人はほとんどいなかったと思いますが・・。

Previm

そのHTML化の手段ですが、ぼくがもう何年も前から使い続けているMarkdownプレビュー用のVimプラグイン「Previm」を使いました。

github.com

この際、デフォルト設定のままだとヘッダー(ファイル名や更新日時の情報)が表示されるのですが、今回は登壇者のチェック用ということで、その辺の情報は不要なので設定値をゼロにして、

let g:previm_show_header = 0

また今回のPDF(HTML)ではどうしてもフォントにこだわりたくて、あとは画像サイズもできるだけ細かく調整したかったので、PrevimのカスタムCSS機能を使って、CSSの追加要素を以下の感じで設定しておきました。

let g:previm_custom_css_path = '/path/to/additional.css'

" パスとファイル名は説明用のダミー

CSSはデフォルトを無効にすることも可能ですが、ぼくはデフォルトは生かしつつ、必要な要素を追加する形で対応しました。
*フォントはいろいろ試行錯誤した結果、Rictyに落ち着きました。

意図と各種の効果

これを書いている12/23現在、登壇者とのやり取りはまだ少し残っていますが、今のところはこれという混乱もなく進んでいます。前述のとおり、Wordの校閲機能を使って詳細に直してくれた方もいれば、内容的にはほぼノータッチで "Wonderful documentation" と評してくれた海外の登壇者さんもいました。(嬉しい!)

*じつは今回初めて英文の原稿を作成して、これはこれで個人的にはかなりドラマチックな進行でしたが、長くなるのでその話は別の機会に・・。

今回のぼくのテーマは、「いかにして最小の手間で、最大の効果を生み出すか」ということで、それは仕事をかけ持ちしていたからということもありますが、それよりも「ほとんど同じはずの登壇者宛のデータとデザイナー宛のデータをわざわざ手作業で別個に作る」という思考停止的な作業をしたくなかったから、という理由が大きかったです。

実際には、デザイナーさんの方ではぼくが渡したMarkdownファイル(あるいはそこから生成したHTMLファイル)をそのまま使うわけではないのですが、それでも必要なリンク情報や画像、太字にしたい箇所などをすべてMarkdown記法で原稿内に指示しておくことで、登壇者のための原稿がそのままデザイナーさん用のデータにもなるという、ひとつの達成があったかなと思っています。

加えて言うと、それら関係者との連絡も結果的にだいぶシンプルになったと思います。

これまでだったら、すべての登壇者(今回だとゲスト登壇者6者、スタッフ登壇者7人)に、3種類あるセッションの原稿を振り分けて、個別メールまたはCcで必要なファイル群を添付して送っていたと思いますが、今回は3つのセッションそれぞれのフォルダを前述のDropboxまたはGoogleドライブに作っておいて、メールでは各フォルダへの限定リンクを送るだけで済みました。

ちなみにこの時、原稿チェックに際しての各種の留意点も伝える必要があるのですが、従来なら各メールに列記していた内容を上記の3フォルダそれぞれに「はじめにお読みください.txt」*4として置いておくことで、長文メールを読み書きせずに済ませるとともに、その記述もだいぶ余裕をもって行うことができました。*5

また、上記のとおり同フォルダには必要な画像もすべて入っているので、原稿が完成したあかつきには最終原稿と画像群だけをフォルダに残した上でデザイナーさんもフォルダにアクセスできるようにすれば、連携作業はすべてそのフォルダだけで完結することになります。

その意味でも、今までならやっていたはずの細かい手作業をだいぶ削減できたのではないか、と思っています。

同記事に関しては、今後大きなトラブルなどなければ、春頃までには以下のサイト内に掲載されることになると思います。(再掲)

special.ycam.jp

どうぞお楽しみに。

本日の記事は以上です。『ライティングや編集にまつわるあれこれ Advent Calendar 2018』は昨年の狂騒に比べると幾分しずかな印象ですが、その分芯の通ったスッキリした記事が揃っているようですので、他の記事も合わせてお楽しみください。

adventar.org

*1:機密性が高いセッションはDropboxでパスワード付きのものを作り、そこまでではないものはGoogleドライブの限定公開フォルダ(パスワード不要)を作る。

*2:これを書いているときにリアルタイムで考えた例文で、文自体にはなんの意味もありません。あえて言えばGoogleのURLを使うのが無難かなと思ったぐらい。

*3:実際の作業ではデザイナーとオペレーター(テキストを流し込んだり仕上げたりする人)は別になるケースもあると思いますが、ここでは便宜的に「Webデザイナー」で統一しました。タイトル部分も同様。

*4:海外勢に対しては「README.txt」というファイル名にしました。というか元々READMEがネタ元だったので。

*5:メール送信後にも書き直すとか。

VimConf 2018と私

2018/11/24(土)、VimConf 2018に行ってきました。

VimConf 2018

最初に2行で自己紹介をしておくと、ぼくは先月まではこういうことをやっていて、
note103.hatenablog.com

今月からはこういうことをしています。
note103.hatenablog.com

1行で言い換えると、非エンジニアの元・フリー編集者&現・IT企業のカスタマーサポートです。

では本題です。

本編

会場は秋葉原アキバホールというところで、スタートは10時だったので家を出たのは8時半ぐらい。秋葉原駅には予定どおり9時半過ぎに着いて、事前に地図で確認したところでは5分程度で会場に着く予定だったものの、普段あまり使わない駅なのとiPhone6sのGoogleマップが重くてかえって道に迷うことに・・。

その後、なんとか会場付近まで来てからも似たようなビルが多くて、どこを向いても「アキバホール」の文字が見つからず、また土曜のオフィス街ということもあってか全然人影がなく、普通ならそのあたりにフラフラしていそうな参加者っぽい人たちも見当たらないので、「もしかして、まったく別の場所にいるのかも・・?」とかなり不安になりましたが、あんまり時間もなかったのでGoogleマップはもう無視してカンでそれっぽいビルに入ったら正解でようやく受付を発見。

ノベルティ&Tシャツを受け取って開演10分前ぐらいに会場に入ったら階段状の客席にはワーッと人がいて、さっきまでの外の静けさとは好対照。皆さんもっと早い時間からいらしてたんですね・・30分早く来ていれば迷わなかったのかも。遅刻した人も少ない印象でした。

客席脇の廊下スペースにはタリーズのコーヒー&紅茶が完備されていて、そんなの想像もしていなかったのでサプライズ&堪能しました。

そしてオープニング、いきなり全編英語でまたびっくり。この英語主体の進行は最後まで続いて、すごく新鮮であるとともに嬉しい感じもしましたね。ああ、世界につながった場所にいるんだな、しかも当たり前にそうなんだな、と。日本のカンファレンスに海外ゲストを呼んでいるのではなくて、国際カンファレンスを日本でやってるんだな、と。

キーノート

mattnさん

最初のキーノートはmattnさんで、vim-jpの紹介を中心にVimの前提的・全般的なことから将来的・技術的なことまで。ある意味で、この後のBramさんとこのmattnさんのトークが全編を通して一番ビギナー向けというか、どのレベルのユーザーにとっても身近に感じられるバランスの良い内容だったように思いました。

vim-jpがどういう歩みを辿っていて、今はどういう働きをしていて、それに対してぼくらユーザーはどう関わっていけるのか、ということは今までも「調べればわかる」状態だったかもしれないですが、この発表を見てスイスイ理解できたようで、ぼくにとってはこちらと午後イチのdaisuzuさんの発表が今回のカンファレンスで自分にぴったりフィットしたなという印象でした。

Bramさん

続いてBramさんのキーノート。Bramさんは以前にYouTubeで見た講演の動画で、聞きやすい英語を喋っている印象があったので、

www.youtube.com

そのまま聞くか、翻訳レシーバーを使うか一瞬迷いましたが、きちんと意味を拾うことを優先してレシーバーで聞きました。通訳さん、とてもいい感じでしたね。正直、専門的な部分については把握しきれなかったですが、とはいえまったく追いきれないというほどでもなく、長さ的にも聞いていて全然疲れないぐらいですっきり終わって、質疑応答も含めて楽しみました。

その質疑応答、これまでに参加したITカンファレンスだと挙手した人の席までスタッフがマイクを持って走る、みたいな運用が多かったですが、このVimConfでは会場前方まで質問者が来て、列状に並んで順に質問する、みたいになっていてこれも新鮮でした。

この方式なら、質問者は登壇者と近い場所で話せるし、周りとしても質問者があと何人いるのか、とかがわかりやすくていいなと思いました。2階席まであるような大ホールだと難しいかもしれないですが、スタッフのリソースを最小限にできるという意味でもけっこう良いなと。

昼食

その後の昼食では、今半のすき焼き弁当とベジタリアン向けの野菜弁当の2種類が用意されていました。野菜弁当にもかなり惹かれましたが、今半のすき焼き弁当なんて次にいつ食べられるかわからないので、そちらに。もしかしたらチケット代の大半はこれに行ったのではと思うほど贅沢な内容でしたね。ぼくは普段は少食なので、お弁当ってけっこう残すことが多いのですが*1、今回は完食しました。

午後

daisuzuさん

午後イチは上にもちらっと書いたdaisuzuさんの "Migrating plugins to standard features."

https://vimconf.org/2018/sessions/#link-daisuzu

膨大なプラグインとともにあったVim環境から、最小限のプラグインと最大限の標準機能を活かした新たなVim環境への移行の試み、といった感じでしょうか。これはすごく共感できる指向というか、結局プラグインって増やすのも減らすのも効率化を追求するという意味では同じというか、しかし減らす方ではさらにそこに「標準機能縛り」みたいなある種のゲーム性が加わって面白そうだなあ、と思いました。とくに、Ctrl+xを用いたキー操作はあまり(というかタイプミスのとき以外は)使ったことがなかったので、そっちの世界にも足を踏み入れてみたい気持ちが高まりました。

Alisueさん

他に個人的にヒットしたものとしては、Alisueさんの "Effective Modern Vim scripting" がありました。

https://vimconf.org/2018/sessions/#link-lambdalisue

わかりやすく3ステップに分けて、ごく初歩的なVim scriptの書き方から非同期で動く本格的なものまでひと息に解説するという内容でしたが、ぼくもVim scriptで自作プラグインを作ることにはすごく興味があって、実際以前にちょっとしたものを作ったことはあったのですが(それはまだブログに書いてなかったのでいずれ・・)、でも普段から実際にVim scriptを書いている人がそういう方法についてまとめてくれることってなかなかナイので(書籍はすごいのがありますが)、これはあらためてじっくり見直しながら、手を動かして試してみたいなと思っています。

とくに、今までvital.vimというプラグインがあること自体は知っていたものの、それが何をやるのか、というのはどうしてもイメージできなかったのですが、この発表を通して「なるほど」という感じでうっすらイメージできた気がするので、次にプラグインを書くときが来たら、vital.vimを使うことがひとつの目標になりそうです。

ちなみに、同じAlisueさんが懇親会で紹介していたfila.vimにもすごく興味を持ちました。

github.com

ぼくは今やっている編集仕事でも趣味のプログラミングでも、Shougoさんのvimfiler.vimを頻用していて、こういったものが無くなるのは本当に困るので、こちらの動向も注視したいなと。

ついでに言うと、今年の3月にYAPC::Okinawaで発表した中の以下のスクリーンショット

f:id:note103:20181125231912p:plain
https://speakerdeck.com/note103/the-non-programmers-programming-techniques?slide=12

この左のサイドバーになっているのがvimfiler.vimですね。さらに付け加えると、そのIDE風の構成はmattnさんの以下のSoftware Design誌の記事を見て真似したものです。(という話もそのスライドの中で触れています)

軽い話

本編最後の発表は、Linda_ppさんでした。導入のところで「もう皆さんお疲れでしょうから、最後は軽い話をしますので。ゆったり聞いてください」みたいなことを言っていたので一瞬気を抜きましたが、それからものすごい速さで深遠かつ先端的な話をなさっていたようで、ふんわり聞いてしまいました。とはいえ、WebAssemblyについては少し前にbuildersconで見た以下の発表で興味の下地はできていたので、

builderscon.io

まったくワケわからん、というほどでもなく。図説なども丁寧に重ねてあったので、こちらもあらためて資料など出たら見直してみたいと思っています。

幸運

会の終了後、じつはというか幸運にもというか、mattnさんがすごく近いところに座っていたので、自作の英語練習ツールでmattnさんのchoを使っていることについて、実際にターミナルで動いているところを見てもらいながら、少しだけ話すことができました。

choはこういったもので、

github.com

それを使ったぼくのはこういったものです。

github.com

このうち、以下の動画の7秒目以降で出てくるセレクタのところでchoを使っています。

www.youtube.com

そして上の方で挙げたIDE風の画面分割についても、mattnさんの記事がすごく参考になった旨を伝えることができました。たぶん懇親会の時間だけだったらここまでいろいろ話すことはできなかったと思うので、座った場所が近かったというのは本当にラッキーだったな〜・・と思っています。

mattnさんはスタッフ業もあってお忙しかったと思いますが、同じモニターを見ながら丁寧に話を聞いてくださって、嬉しかったです。

懇親会

懇親会は同じフロア(5階)の、ホールから少し歩いた別会場で行われました。料理も飲み物もサービスも適度な具合で心地よかったです。これまでにもこうした懇親会には何度か参加してきましたが、この過小でも過大でもないバランスってなかなか実現しづらいというか、どうしても料理が足りなくなったり、逆に多すぎて余ってしまったり、あるいは給仕さんが雑な人だったり・・とコントロールが難しいところが多々あると思うのですが、そういうストレスを全然感じなかったです。

初めの方でスポンサーセッションなどの発表があったのもよかったですね。終始歓談タイムだけだと、ちょっとアイスブレイクしづらかったりすると思いますが、同じものを皆でじーっと見る時間があったことで、イベントが柔らかく始まった印象を持ちました。

しかし今回の懇親会、これはいつもそうと言えばそうなのですが、ぼくには知り合いと言える人が見事にまったくいなくて、ぼくはこれまでもYAPCPerl入学式Perlおよびプログラミング自体の入門者を対象にした無料のプログラミング講座)に何度も参加したり、今年はそれに加えてbuilderscon大江戸Ruby会議にも行ったり、それなりにいろんなコミュニティに顔を出してきたと思うのですが、それでも結局まだまだ知らない人ばっかりなんだな・・と思い知らされました。

daisuzuさん

でも、そこでふと気がついたのは、向こうは知らなくてもこっちは知ってる、と言える相手がけっして少なくないということで、だったらそういう相手に話しかけて、面識を持てばいいじゃないかと思って、さっそく前述のdaisuzuさんを見つけて感想を伝えました。お話ししてみると、思いがけず共通の知人や話題があったり(daisuzuさんの発表ではPerlのコードが出てきたのでその話とか)、ちょうどそのときに一緒にいらっしゃった人たちも交えて楽しく話せたりして、この積極方針は思っていた以上に有益なものでした。

松田明さん

その後、Asakusa.rbの松田明さんを見かけたので、先日の大江戸、超面白かったです!と伝えました。あとはぼくが今月入社した会社ではRailsを使っているので、そういう話も。ちょっとだけ挨拶、のつもりがこちらも思いがけず話題がいくつも浮かんできて、いろいろお話しすることができました。そして来年のRubyKaigi熱も高まりました・・なんとか参加したい!!

rubykaigi.org

Bramさん

それからしばらくの間は、食事やドリンクを頂いてまったりしていましたが、ふと会場の端の方を見ると、Bramさんの周りには思ったより人がいないことがわかりました。何人かと話してはいるものの、とても辿りつけない、というほどではないな・・と。

じつは今回は、Bramさんと話さなきゃ!みたいな気持ちはあまり持っていませんでした。なぜなら、ぼくよりずっとそれに相応しい人が他にたくさんいると思っていましたし、ぼく程度のVim歴で対面したところで、とくにBramさんに提供できる価値もないだろう、と思ったからです。でも、考えてみたら本人と直接話せる機会なんてもう二度とないかもしれないし、一応ぼくも毎日Vimを使って仕事も趣味もやっているし(このブログももちろんVimで書いています)、こうなったら当たって砕けろ、邪魔と思われてもいいから行ってみよう!と勢いをつけて話しかけました。

英語は普段のとおりまったく出てこなかったですが、名前を言ってから「ぼくは編集者で、プログラマーではないですがいつもVimを使っています。日本語の編集という仕事でもVimはとてもヘルプフルです。ぼくはVimでddと打つのが好きです。Vimは行単位や段落単位での作業に向いていて、編集という仕事ではまさにそれが役立つのです。ぼくはあなたにとにかく感謝を伝えたいと思っていました。どうもありがとう」みたいなことを言いました。

このうち、とくに「行単位」とか「段落で作業する」みたいなことはまったく英語の表現が浮かばなかったのですが、すぐそばにいたスピーカーの大倉雅史さんがササッと通訳をしてくれて、Bramさんも「ああ、そうなんだね」とか、「ああ、ddね」みたいな感じでリラックスして聞いてくれたようでした。大倉さんには本当に感謝しています。

暗黒美無王(Shougo)さん

その後、こちらもいつも勝手にお世話になっている暗黒美無王ことShougoさんに話しかけました。Shougoさんの周りにはそれこそ人が途切れなくて、その話も常に盛り上がっているようだったので、どうしようかけっこう迷いましたが、しかしこれもやっぱりなかなか無い機会だから、とその話をちょっと割るような感じで「少しだけ今話してもいいですか」と言うと「もちろん、どうぞどうぞ」という感じでShougoさんもお相手の方も一旦それまでの話を止めてくれて、それからしばらくShougoさんのプラグインをいかに使っているか、助けられているかみたいなことを伝えました。

ぼくはあまりShougoさんのプロダクトの良いユーザーとは言えなくて、というのは最近のものよりも以前に作っていた(現在はアクティブな開発はストップしている)プラグインの方をまだ使っているので、その点についてはご本人の前でアピールしづらい気もしましたが、それでもそうした作品の恩恵を大いに受けていることは確かで、そのことを直接伝えられたのは嬉しいことでした。

kaoriyaさん

懇親会もそろそろ終わりかな、という雰囲気になってきたとき、会場の出口付近にkaoriyaさんがいらっしゃることに気づきました。kaoriyaさんは今回のイベント中、どの段階でもつねにあちらへ、こちらへと走り回っていて、とても話しかけるタイミングはないな・・と思っていましたが、そのときはしん、とした場所で知り合いの方と和やかに喋っていて、今だったら話しやすいかなと思って、声をかけました。

じつはkaoriyaさんとは数ヶ月前のbuildersconの終演直後、フォトブースのコーナーで初めてお会いして、そのときは本当に一瞬でしたが、5年前に書籍『実践Vim』のプレゼント企画で本を送ってもらったことの御礼を伝えていました。

2013年という年は、ぼくにとって「プログラミング元年」みたいな年でした。ぼくはその数年前から「あ〜、プログラミングやりたい、できるようになりたい!」と思いながら、でもどうしても中途半端というか、RubyJavaScriptの入門書を何冊も買ったり、有料のちょっとしたオンライン講座を受けてみたりしたものの長続きしなくて、毎回よくわからないまま自然消滅、ハローワールドってなんなん?何が嬉しいのん?みたいな、やっぱり向いてないわ自分、挫折・・みたいなことの連続だったのが、この年の後半になっていきなりスイッチが入ったというか、継続する方向にモチベーションが切り替わったのでした。

具体的には、この年の9月初旬、前述のPerl入学式に通い始め、同月後半には神奈川で行われたYAPC::Asiaにそれこそ知り合いゼロの状態で飛び込みました。

このPerl入学式およびYAPCへの参加はぼくにとって非常に大きな出来事で、その後にぼくがプログラミングを続けてこられたのは、これらのイベントやコミュニティの人たちがいてくれたおかげだと思っています。

では、なぜそのような勉強会やイベントに、まったく畑違いのぼくが無謀にも飛び込む気になったのかと言えば、その一番のきっかけは上記の『実践Vim』にあったと思います。ぼくはそれまでもVimを何度も試しては「ダメだ、難しすぎる!」と思っていつものように挫折しかけていましたが、なぜかノーマルモードの不思議な魅力には取り憑かれたままで、Vimを諦めることもできず、かといって使うこともできない、という半端な状態を漂っていました。

そんなときにkaoriyaさんの以下のブログを読んで*2

www.kaoriya.net

本当に「何を思って」という感じなのですが、応募したのですよね、プレゼントに。どう考えても想定読者には入っていなかったと思うのですが・・。

しかし結果はなんと、当選。倍率は25%。kaoriyaさんからは、

異業種からの参入であることを重視。どういう視点で見るのかに興味があった。*3

とのこと。いやあ、異業種でよかった・・(笑)。

そして書いたレビューがこちら。

note103.hatenablog.com

この記事は、その後のぼくのプログラミングへの関わり方を大きく左右する分岐点になったと思います。というのは、第一にはこのレビューを書くために同書を必死になって全部読んだこと。どれだけわからない内容が並んでいたとしても、さすがに全ページに目を通せばそれなりに知識は定着するもので、しかもレビューを書かなくてはならないのでとにかく何でも良いから吸収しなければ!という姿勢で読むことになって、もう一旦そういうことをやると不可逆というか、だからこのレビューを書き終えた頃には、それまでの

ダメだ、Vim難しすぎる!もうやめた!

という感じだったのが、

ダメだ、Vim難しすぎる!・・けど、もう少しやってみるか

みたいになっていたと思います。

そして「分岐点」という意味はもうひとつあって、それはその記事に付いたはてなスターが示しています。見て頂けたらおわかりになると思いますが、thincaさんやh_eastさんをはじめとするVim界の人たちがスターを付けてくれて、ブックマークの方にも好意的なコメントをもらいました。

これがもう、すごーーーーく嬉しかったのです。そんなこと、それまで一度もなかったですから。それまでのぼくのブログと言ったら、知り合いか、編集の仕事絡みで見てくれる人はいても、プログラマーの人たちから反応をもらうことなんてまずないし、ましてや好評価をもらうなんてありえないことでした。

それが、このレビュー記事ではそういうプログラマーの人たちから「ウェルカム!」と言われたような感じがして、実際にはその後も技術コミュニティに関わる過程ではそれなりの苦労をするわけですが*4、でもそれにしても、やはりこの記事をきっかけに、本格的なチャレンジを始めたからこそ体験できたことなのだと思います。

この記事を公開した数日後、ぼくは上記のPerl入学式に初めて参加して、

note103.hatenablog.com

その2週間後に初めてYAPCに参加して、

note103.hatenablog.com

気がつけば、今年の春のYAPCにスピーカーとして登壇していました。

yapcjapan.org
30d.jp
note103.hateblo.jp

そして今月からは、これまで続けてきたフリーランスの編集者の活動を収束して、ITの会社に勤めはじめています。

www.velc.co.jp

会社の事業は受託開発と自社サービスが半々ぐらいで、ぼくはその自社サービスのカスタマーサポート*5を担当することになっています(今は絶賛トレーニング中)。プログラミングを生業とするわけではないですが、それでもプログラミングをやってきたからわかること、想像できることは多くて、そういうことに関心がなかったらちょっと対応できなかったな、と思えることがすでにたくさんあります。

今までやってきた編集の仕事もすごくクリエイティブで、とくに世界的に活躍するクリエイターさんたちとの仕事は自分がどこまでも高く引っ張り上げられていくような、ロケットで見知らぬ場所まで飛ばされてしまうような面白みに満ちていましたが、でも一方で、ぼくが理想とするような仕事や生活の環境をそこで作っていくのはなかなか大変で、その意味で今の会社に入れたことは、理想の人生に大きく近づいたということだと思っています。

だいぶ話が広がってしまいましたが(そして一気に戻しますが)、VimConfの懇親会の最後に、会場の出口近くでkaoriyaさんと握手をしながら、あの『実践Vim』がなかったらまだ挫折をくり返していたかもしれないこと、そしてあのレビュー記事が最初の成功体験になって今があるのだということを伝えられて、本当に嬉しかったです。

その後、kaoriyaさんからは以下のようなツイートをしてもらいました。

ありがとうございます!!!

終わりに

帰り道、まだ御礼を言えていないVimmerがたくさんいるな、と思いました。たとえば、会場にはいたはずの(必ずどこかですれ違っていたはずの)thincaさん、それから今回はいらしてなかったかもしれないですが、open-browser.vimやcaw.vimで毎日のようにお世話になっているtyruさん、そしてこちらも毎日めちゃくちゃ使っているVim-EasyMotionのhaya14busaさん、あるいはprevim*6の作者であり、現在は書店向けの先進的なサービス 「リトルスタッフ」の事業に邁進してらっしゃるkannokannoさん。他にもまだまだ、そうやってぼくの方で勝手に知っている人たちがいると思います。

でも、また来年VimConfが開催されたら、そういった方々に会えるチャンスもあるかもしれないですね。そのときまでに、ぼくも何か貢献できるよう、自分なりに準備をしておきたいと思います。

VimConf 2018を実現してくださったスタッフの皆さん、登壇者の皆さん、参加者の皆さん、スポンサーの皆さん、ありがとうございました。これからもよろしくお願いします!

*1:家や職場のように取っておける場合は後で残りを食べます。

*2:どうしてその記事に行き着いたのかと言うと、たぶん2011年の同ブログで書かれていた「Vim昔話」シリーズがすごく面白くて、それを読み漁るかたわら新着記事も読んでいたのだと思います。同シリーズは本当に名文!

*3:「実践Vim」レビュワー選考結果発表 — KaoriYa

*4:受け入れられなかった、とかではなくて自分自身の固定観念やカルチャーショックを乗り越える大変さ、みたいなものだと思います。

*5:電話や対面によるものではなく、Intercomを利用したチャットサポート。

*6:直近の編集仕事でもめちゃめちゃ使いました。

Scrapboxの日記にWebページをブックマークするためのブックマークレット

ネットで気に入った記事を見つけたり、部分的にコピーしておいて後で読み直したいと思ったときに、そのURLや選択範囲を手軽にブックマークして、読み返しやすい場所に整理しておきたいとは思うものの、既存のブックマークサービスではなかなか難しそうだなと思って、Scrapbox公式ブックマークレットをアレンジして使っています。

javascript:(function(){var title=window.prompt('Bookmark to Scrapbox','['+document.title+' '+window.location.href+']'); if (title==null) return; var lines=['['+document.title+' '+window.location.href+']']; var quote=window.getSelection().toString(); if (quote.trim()) lines=lines.concat(quote.split(/\n/g).map(function(line){ if (line !== '') { return ' > '+line } })); var lines2 = []; for (var i = 0; i < lines.length; ++i) { if (lines[i] !== undefined) { lines2.push(lines[i]); } } lines2.push(''); var body=encodeURIComponent(lines2.join('\n ')); dt = new Date(); dtm = dt.getMonth()+1; dtd = dt.getDate(); dh = dt.getHours(); dm = dt.getMinutes(); ds = dt.getSeconds(); if (dh < 10) {dh = '0' + dh}; if (dm < 10) {dm = '0' + dm}; if (ds < 10) {ds = '0' + ds}; time = dh + ':' + dm + ':' + ds; if (dtm < 10) { dtm = '0'+dtm; } if (dtd < 10) { dtd = '0'+dtd; } date = dt.getFullYear()+'-'+dtm+'-'+dtd; if (title == '['+document.title+' '+window.location.href+']') { title = ''; }; if (title == '' && quote == '') { body=encodeURIComponent(lines2.join(' ')); body = body+' '+time } else if (title == '') { body = body+' '+time } else { body = body+' '+title+' '+time }; window.open('https://scrapbox.io/***/'+date+'?body= '+body)})()

最後の「***」としているところを自分のプロジェクトIDに変えて使います。ぼくの場合、以下が公開プロジェクトなので

https://scrapbox.io/note103/

IDは「note103」です。ちょっとやってみましょう。

まずは、単にブックマークレットをクリックして、そのままOKボタンを押した場合。

f:id:note103:20181122233637g:plain

次、なにかコメントを入れた場合。

f:id:note103:20181122233705g:plain

次、コメントは入れずに、部分選択した場合。

f:id:note103:20181122233733g:plain

最後に、選択しつつコメントも入れた場合。

f:id:note103:20181122233809g:plain

最小限の仕様は、

ブックマークした日の日付をタイトルにしたScrapboxページを生成し、そこに時刻付きで [ブックマークしたWebページ名 URL] を投稿する

です。もしすでに日記ページがあった場合は、下に追記していきます。

その上で、もし元のページでテキストを選択している場合は、インデントしつつその部分を引用コピー。

確認ダイアログでコメントを入れた場合は、こちらもインデントしつつ下行に(引用がある場合はその下に)反映。

で、時刻は最後の行に(引用もコメントもなければ[ページ名 URL]の後に)くっつける。

という感じですね。

ちなみに、少し前のバージョンでは、選択範囲が空行を含んでいた場合、空行も引用に含めていましたが、可読性が悪いので空行は詰めるようにしました。たとえば、上の最後の動画の場合、前のバージョンだったら「二」の前後に空行が入っていたのですが、今は詰まっています。

ぼくは個人の仕事で使っているものも含めて、非公開のScrapboxのプロジェクトをいくつか持っているので、それぞれに関連するWebページや文章を分けて保存しておきたい時は、プロジェクトごとに設置したブックマークレットでサクサクっとブックマーク&コメント(または引用)を入れています。

あとは小ネタですが、現状ではダイアログの段階で[ページ名 URL]というScrapbox記法を使ったリンク情報が出ていますが、この部分をMarkdownのURL記法に変えて、以下のようにしておくと、

javascript:(function(){var title=window.prompt('Markdown','['+document.title+']('+window.location.href+')'); // 以下同じ

f:id:note103:20181122235924g:plain

このように、ダイアログの部分でMarkdown記法のURLをパパっと取れてけっこう便利です。(それ以外の挙動はすべて最初に挙げたものと同じ)

肝心のコードの中身については・・例のごとく(というか)泥縄で継ぎ接ぎしながら作ったものなので、とくにコメントはありません。😇

じつはScrapboxへの投稿&連携ツールとしては、これとは別に、もう少し手の込んだ&PHPやGAEなども巻き込んだ&これもほとんど毎日使っているものがありますが、それについて書き始めるとけっこうな大作になってしまいそうなので、また時間ができたら・・と思っています。

ブックマークレットの設置の仕方

プログラマーの人にはとくに説明不要だと思いますが、Scrapboxユーザーの中には非プログラマーも多いでしょうから、念のため上記のブックマークレットを自分のブックマークバーに設置する手順を書いておきます。

1. 何でも良い何かのWebページをブックマークバーにブックマークしておく。(たとえばこの記事ページなど)

f:id:note103:20181123093614p:plain

2. そのブックマークを右クリックして「編集」をクリック。

f:id:note103:20181123093657p:plain

3. そして「URL」の部分を・・

f:id:note103:20181123094341p:plain

4. 上記のコードをまるっと入れ替え。このときにプロジェクトIDも自分のものに変更。

f:id:note103:20181123093727p:plain

5. 「名前」の部分はご自由に。

f:id:note103:20181123093744p:plain

6. 保存して出来上がり。

f:id:note103:20181123093800p:plain

以上です。

VimとRubyでScrapboxの日記に追記する

前回書いたTipsに近い話ですが。

note103.hateblo.jp

もっと手軽にVimから投稿できないかなあ、と思って作った物をご紹介します。このとき、投稿対象はその日の日記ページとします。個別のScrapboxページを作成する場合には、前回の記事後半に示した「Vimから新規ページを作ってコピペする」を使います。

目次

VimコマンドラインモードからScrapboxに投稿する

まずはVimコマンドラインモードからサクッと投稿するやつ。

https://i.gyazo.com/455a334df1d3ee3a738cda41f74a6b2a.gif

.vimrcに設定した任意のマッピングを打つと、コマンドラインに以下が表示され、テキストの待機状態になります。

:!ruby ~/scrapbox/sb-post.rb note103 (ここにテキストを入れていく)

上記のデモでは、テキスト部分に「Vimから投稿テスト」と入れています。このとき、行頭に全角スペースを入れていますが、それは投稿時に1字下げするためです。この字下げを半角スペースでやると自動的に詰められてしまうので、全角にしています。

コードを見てみましょう。まず .vimrcの方ではこのように書いています。

nnoremap <Leader><Leader>i :<C-u>!ruby ~/scrapbox/sb-post.rb note103 

1行ですね。ここではリーダーキー(ぼくはスペースにしていますが)を2回叩いてから、iを1回打つとこの待機状態に入るようにしています。

後半の「note103」とある部分は、Scrapboxのプロジェクト名です。複数の投稿先候補がある場合には、一番使うプロジェクト名をここに書いておいて、それ以外のプロジェクトに投稿したい場合には、コマンドラインに出てきてからさらっと書き換えるようにしています。

コードが1行で済んでいるのは、大半の(というかすべての)処理をRubyスクリプト(sb-post.rb)に任せているからですね。

では、そのRubyのコードを見てみましょう・・とするつもりでしたが、じつはこのスクリプトは後述の機能も兼ねているので、そこまで紹介してからあらためて掲示します。

Vimで書いている任意の内容をそのまま投稿する

コマンドラインモードから投稿できるのはお手軽ですが、上記のとおり、半角スペースを含む投稿はできなかったり、けっこう制約があります。

そこで、バッファに書いている内容の一部をサクッと投稿(日記に追記)できないか、と考えて作ったのが以下です。

まずは使ってる様子を見てみましょう。

カーソルが乗っている行を投稿

https://i.gyazo.com/a426037e4f782604e22ec86bd70414a0.gif

選択範囲を投稿

https://i.gyazo.com/73ee490c9f98e2c6bbcc2b55cf3c3bcf.gif

前回の記事で紹介した、バッファの内容をScrapboxにコピペするものはバッファ全体を対象としていていましたが、今回は「カーソルが乗っている行」、または「選択した部分」だけを飛ばしてくれます。またこの際には、最初に書いたとおり、投稿先は当日の日記を対象にしています。

コード

では、それを実現しているコードを示します。まずは .vimrcに記載している関数&マッピングがこちら。
gist.github.com

その中から呼び出しているRubyのコードはこちら。
gist.github.com

どちらもエスケープの置換が泥縄な気がしますが・・とりあえずこれである程度は機能してくれます。

近況

最近はPerlの次に勉強する言語として、なるべくRubyを使ってみるようにしています。まだまだRuby本来のパワーとか独自性などの魅力には触れられていない自覚ですが、それでもいろいろ直感的に使える*1感じがして、面白いです。使い方がわからないときも、ちょっと検索すればたくさんの情報に出会うことができます。

余談ですが、Rubyの方の22行目にある & の置換について、他と同様にバックスラッシュでエスケープしようとしても効いてくれなくて、しばらくハマりました。検索を繰り返してもなかなか解決策に出会えず・・諦めかけましたが、以下でようやく解決しました。
stackoverflow.com

先日のbuilderscon 2018では最終日のスピーカーだったAmyさんが、その発表の中で「大抵の疑問はStack Overflowで解決する」と言っていましたが、まったくその通りだなと思いました。

さらにちなみに、そのQ&Aの中ではビシッと解答が示された後にも質問者が「これじゃ動かないよ」と言っていて、解答者がそれに対して「そりゃエスケープの問題じゃなくて君のコードの問題だよ」と言っているのを見て、ああ、いかにも初心者のハマり方・・わかります・・という感じでした。

初心者は2重、3重に少しずつ間違えているので、そのうち一つの問題を解消しても不具合は直らず、正しい修正の正しさがわからない、何をどう間違えているのかもわからない、そして混沌に至る・・というよくあるパターン。でもそれも、結局はひとつずつ地道に解消していくしかないんですね。それが一番の近道というか、舗装された安全な道。

そうした地道な一歩一歩をくり返す中で、徐々にスピードが上がったり、効率的な進み方を思いついたりするのかなあ、と思っています。

*1:構文をちゃんと覚えてなくても、「こんな感じかな?」とかカンでやってみるとそれで動いたり。