YAPC::Asiaに応募した #yapcasia

YAPC::Asia Tokyo 2015 のトークに応募しました。yapcasia.org

このタイトル、当初の案では

異業種でも始められる趣味のプログラミング

みたいな、やや穏当な雰囲気で考えていたのだけど、これでは伝わらないかな……と、少しだけ煽り要素みたいのを入れてみた。

シロウトとは

「シロウト」という言葉に行き当たるまでにはけっこう試行錯誤したのだけど、ぼくは「非エンジニア」や「ノンプログラマ」のような、語句の頭に否定の意味がつく言葉をタイトルには使いたくなくて、かといって「アマチュア」や「趣味」といった言葉は綺麗すぎるというか……。

ぼくがプログラミングに触れはじめたのはちょうど2年前の今頃で、最初に出会ったプログラマは同年8月のPerl入学式のサポーター、そして最初に参加したプログラミングのカンファレンスはそのひと月後のYAPC::Asia Tokyo 2013。で、それから今日までの約2年の間に体験したことっていうのは、そういうサラッとした表現ではちょっと足りない、何というかもっとみっともなくて、恥ずかしくて、全然思ったとおりに上手くいかない、でも何となくやめられない、どんなに小さくてもその味を知ってしまえば次のそれをまた求めてしまう……みたいな現実的で肉体的な何かだったから、そういうのを表す言葉を探して頭をひねって、「んーむ、素人をカタカナで書く感じかな……」と、最終的にはそれにした。

発表時間は短い方

発表時間は30分と60分のうち、短い方を選択した。後から思えば思うほど、ネタ的には60分(質問時間を考慮すると50分)は十分埋まるぐらいあるようにも思ったけど、準備にかかる時間が本業をどれだけ圧迫するかとか、あるいは自分が聞き手だったら、30分の発表なら「ちょっと覗いてみよう」と思うかもしれないけど、60分だとちょっと躊躇するというか、他に諦めなければならないものが多くなってしまうので足が遠ざかるかな〜……と思って30分にした。

歴史になりたい

今回ぼくが応募した一番の理由は、ある意味で自分の先見性を信じたから、ということなのだと思う。

ぼくは常々、今の自分のような境遇のプログラミング入門者(本業がプログラマではなくて、その後もそうなる予定のない入門者)は今後マジョリティになっていくと思っているけど、そのわりにそういう層を想定したマーケットの生まれる兆しがないな、と不思議に感じていた。

だから今、それにたぐいすることをこの最後のYAPCで発表できたら、環境としてもトーク自体の意味としても、後々「ああ、確かにかつてそんな歴史的な発表があったね」と言われることがあるかもしれない、と思ったのだった。

実際には、自分が歴史に残る発表をできると確信しているわけではないのだけれど、でもとりあえずは応募してみないことには、その確率もゼロ以上のものにはならないから。

ビートルズハンブルグ時代のライブのように、アラン・マッギーが目撃した最初期のピストルズのひどいライブのように(それはその後もずっとひどいものだったかもしれないにせよ)、後から振り返ったときに「あれは不可欠な始まりの光だったね」と分水嶺のように思い返される、そんな発表になればいいと思っている。

予定しているメニュー

以下、プロポーザルにも書いた予定トピックのリスト。

  • 「パソコン入門」と「プログラミング入門」の違い
  • プログラマの趣味」と「趣味のプログラマ」の違い
  • 異業種でプログラミングができると何が嬉しいのか
  • シロウトは何がわからないのか
  • 教える側には何がわからないのか
  • 周りに聞ける人がいない……じゃあ、どうする?
  • Perl入学式」の使い方
  • 見栄と経験が邪魔をする
  • 下りエスカレーターを駆け上がれ
  • 土台は後から埋め立てよう
  • 副作用として得られるもの〜Vim, Git, Markdown〜
  • 本業(へ|から)のフィードバック例
  • 最終目標は「調べ方を身に付ける」こと
  • 苦手意識からネイティブ気分へ
  • 疎外から貢献へ

書きながら即興的に考えたわりには、「導入〜締め」という感じで並んでいて悪くない。

ただまあ、他の技術的な発表に比べると、ポエム的というか情緒的というか、結局何を言いたいのかわかりづらいですね。

とはいえ、ぼくとしては技術者ではないからこそ、情緒にまみれない、誰でも使える「道具」のような内容にしたいとも思っている。
それも、ぼくのように何も知らないまま、「なんとなく面白そうだから」と始めてしまう人のための、そしてまたそういう人に「教えてみよう」と思ってしまう、そんな愛すべき迂闊な人たちのための道具にしたいなと。

トークのページからSNS関連のブックマークやシェアなどして頂けると、採用可否の参考になるそうなので、応援しようと思われた方はぜひお願いします。

Perl入学式のメンバー

ちなみに、そんな何も知らないぼくにPerlやプログラミング自体にまつわるあれこれを(今なお)教えてくれているPerl入学式のサポーターさんたちも、折々トークに応募されているようで、そのあたりは近いうちに公式ブログで特集的に扱われるようです。
Perl入学式 公式ブログ

というかぼくも何か書いたり手伝ったりした方がいいかな……後で相談しましょう。>各位

あと、もしトークが採用されたら、Perl入学式のメンバー同士で発表のリハーサルなどして事前に精度を高めたいですね。
それだけのことをする価値のある機会だろうから。

え、今から採用されたときのことなんか考えて、落ちたら恥ずかしいじゃないかって?

I know!!

もちろん、そんなことはわかってる。だけど恥ずかしさに耐えられなかったらいまだに続けてなどいなかったろうし、そもそも応募もしてないし。

ではよろしくお願いします!yapcasia.org