Qiitadonについて語る

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というわけで、Qiitadonについて書いてみたいと思います。

Qiitadonは、今週の初めにオープンしたQiita/Incrementsによるマストドンインスタンス

qiitadon.com

公式アナウンスはこちら。

速報系としてはこの辺とか。

その他、マストドン全般についてはITmediaの以下の連載を見ていればほぼ100%追えるはず。
www.itmedia.co.jp

初期の盛り上がりみたいなものについてはぼくもこの辺に書きました。
scrapbox.io

もうひと月以上経ってるのかあ……。

さて、そのQiitadonですが、IT企業系だとぼくの知るかぎりpixivのPawooドワンゴfriends.nicoに続いて3つめの参入。

pixivもドワンゴ(というかニコ動)もそれぞれ核となる自社サービスおよびそのコミュニティみたいなものがあって、それと連動した感じで展開していることを思うと、たしかにQiitaもそういう面があるので、それでやることにしたのかなあ、とも思ったり。

一方、friends.nicoは先行するmstdn.jpにちょっと似て、ノンジャンルに近いインスタンスに見えるんだけど、Pawooは明らかに絵に関心が強い(描くのも見るのも)ユーザーが集まっていて、その意味ではQiitadonはすでに技術系のネタに興味のある人が集まっている感じがするので、Pawooに近いように思える。

さらに一方、Pawooの方はけっこうどしどし投稿が流れていくんだけど、Qiitadonの方はそうでもない。
これはたぶん、Pawooの方は半匿名的に参加できたり、自分の作品をどんどん投稿していくような文化があるのに比べて、Qiitadonの方はけっこうリアルな立場で参加している人が多そうというか、なんか変なことゆったときに自分がこうむる影響が少なくなくて、それで若干自重ぎみになるのかなという感じはする。

マサカリ回避傾向というか。

まあ、とはいえ個人的にはそれはそれ、ひとつの特色というか、インスタンスごとに持っている性格の一部として捉えればいいのではとは思っている。

その話にもちょっと近いけど、Qiitaにはすでにけっこう独特のコミュニティ感みたいなものがあって、個人的にはちょっとはてなに似ていると思ってる。

最近だとコミュニティ・ガイドラインを発表したら軽く賛否両論になったり。*1 *2

まあ、話題にのぼるというのはそれだけ関心が寄せられているということだから、それ自体はいいことだろうけど、どうも中の人の意向がうまく外部に届いてない気がするなあ、という印象は持っていた。

賛否両論の「否」の方がなんで出てくるのかっていうと、いろんな要因があるとは思うけど、けっこう大きいのは「中の人からの反応がナイから反応が来るまで強く叩いてしまう」という、人間が本来的に持っているある種の幼さというか、抱えたフラストレーションを我慢できずに発散してしまう、みたいなところがあるんじゃないかと個人的には思っている。

Qiitaはその辺に対しても真摯に取り組んでいるとは思うのだけど、そこでさらにこのQiitadonが機能することによって、その辺の「ユーザーと中の人との間を埋める潤滑油」みたいな感じになるのでは、とちょっと期待している。

もう少し具体的なことでも、いろいろ期待できることはある。

たとえばこれも「隙間を埋める」という感じだが、「ちょっとした技術系の気づきを得たけどQiitaに書くほどのボリュームでもない」とか、「Qiitaに書くにはちょっと技術要素が弱い(いわゆるポエム)」みたいな話について、さらっと投稿できる場所になれば良さそうだと思う。

案外、人は最初のきっかけというか、入り口さえ見つかってしまえば、だんだん書いているうちに「ちょろっと書くだけのつもりだったのにけっこうなボリュームになったな」みたいなことになりがちなので*3、Qiitadonが呼び水になってQiitaへの記事投稿につながるかもしれないし、自分では「大したことない」と思っていたネタが思いのほか多くの人に役立った、なんてことにもなるかもしれないし。

Qiita本体は上でもちょっと触れたように、ガイドラインが必要になるほど「どこからどこまでが《技術ネタ》なんだ?」みたいな範囲の問題とか、あるいは「こんなネタ誰も必要としてないよな……」みたいな基準的なことで投稿を躊躇してしまう部分もあるかもしれないけど、Qiitadonの方は、

技術に関する話題に限らず、気軽に投稿してください:)

とのことなので、いろんな意味で基準ゆるめで使ってみればいいのではないかと思う。

ぼくは今までmstdn.jp, Pawoo, friends.nico というインスタンスを使ってみたけど、やっぱりマストドンってローカルタイムラインがけっこう特徴的というか、それを見て楽しめないと単に「500字書けるTwitter」というだけみたいになりがちなので、現在ノンプログラマーとしてプログラミング入門中の身としては、技術ネタの多いこのインスタンスは大変貴重でありがたい。

今は試験公開中ということだけど、そんなにほんと大盛り上がりとかはしなくてよいので、細く長く続いてほしいなあと思っています。