選挙立候補者のWebサイトを探すためのスクリプトを書いた話

昨日2015/04/12は僕の住む地域の選挙で、県議会議員と市議会議員の候補者に投票してきた。

終日外で用事があったので、帰ってきてから17時過ぎぐらいに行ったけど、日が沈んでから実際に暗くなるまでのちょうど「マジックアワー」と言われるぐらいの時間帯で、肌寒くはあったが良い散歩みたいになった。

と、感じがいいのはそのときだけで、選挙期間中は気が触れているとしか思えない大音量+大声(大声を出さなくて良いようにスピーカーを使っていると思うのだけどスピーカーを使って大声で叫んでいるので気が触れていると表現せざるを得ない)で、名前をひたすら連呼するような候補者がけっして少なくなかったり、自分は自宅で作業しているので余計にそういう人たちによるそういう攻撃を受ける機会が多く、本当に大変な目に遭った。

プラス大変だったのは、では彼ら立候補者の公約というか、どういう背景をもって何をやろうと考えているのか精査してみよう、と思っても、いわゆる「選挙公報」というものには名刺程度の限られたスペースに抽象的な綺麗事が並べられているだけなので(そのスペースでは仕方ないとも思うけど)、なんの参考にもならない。

だからということで、各候補者のWebサイトを訪問しようと思ったのだけど、第一にウチの地区ではWeb上だと候補者一覧がPDFでしか提供されておらず、しかもそのPDFにはかろうじて各候補者の公式サイトのURLが載ってはいるものの、それらのリンクが効いていないばかりか文字がコピーできないように設定されているので(県議会の方も市議会の方も)、これでは候補者リストをスクリーンに投影してじっと眺めて満足するか、プリントアウトして手元で眺めて満足するかぐらいの用途しか許されない。
果たしてどんな意図を持ってこれが作られたのかはわからないが、いずれにせよこのデータを作った人々はそういう制限が必要だと思ったのだろうな・・と遠い目になったりして。

とはいえ、現実に意識を戻せば、画面を眺めても紙上のリストを眺めても何も見えてはこないから、各候補者のURLを実際にブラウザで開きたいのだけど、さすがにそれを見ながら直接URLを打ち込んでいくというのも、そうしたIT原始時代的対応を助長するようで気が進まないし、何よりそんな暇も体力もないので(対象の候補者は20名以上いるし)、どうしたらいいのかしばらく長考するなどして。

それで考えたのは、とりあえずそのPDFは一旦破棄して、東京新聞のサイトに全候補者の名前が出ていたので、それを一旦手元にコピペして、その候補者リストをもとに半ば自動的にGoogle検索してくれるスクリプトを作ればいいか、ということで。

いやあ、それを作る暇があるなら一人ひとり検索しても時間的に変わらないのでは・・という気もしなくもないけど、これが僕なりの戦い方なので!(政治的な意味で)

それで、以下のようなのを作ってみた。

#!/usr/bin/env perl
use strict;
use warnings;

for (<DATA>) {
    chomp $_;
    unless ($_ =~ /^#/) {
        my $link = "https://www.google.co.jp/search?q=$_+選挙";
        print `open $link`;
    }
}
__DATA__
高橋はるみ
黒岩 祐治
西川 一誠
鈴木 英敬
荒井 正吾
平井 伸治

これを vote.pl とかで実行すると、

$ perl vote.pl

DATA以下にある候補者名に「選挙」の文字がくっついて、そのクエリでGoogle検索された結果がバババッとブラウザに出てくる。
(ちなみに上記の候補者名は今回僕が実際に調べた対象ではなく、同日に行われた知事選の当選者を例として入れている。実際の地元の候補者だとなんか生々しいので・・)

今やるとこんな感じ。

f:id:note103:20150413161106p:plain

ただし、スクリプト中の open というコマンドはLinux汎用ではないMac用らしいので、Macでしか使えない。

付属機能として、候補者名の行頭に#を付けるとエスケープするようにした。というのも、自分が調べたい対象の20名ぶんを一気に調べようとするとさすがにブラウザが重くなって、何人かずつ分けて実行したいというニーズが生じたので。

で、当然これだと、その検索結果を見て各人のサイトに飛ぶ、という一手間が必要になってしまうのだけど、それでもURLや検索ワードの直打ちをするよりは自己満足感あるかな、と。

余談的な感想としては、

1. 大半の候補者の公式サイトはこれで検索トップまたは上位に出てくる。
2. 検索上位に公式サイトが出てこない候補者もいるが、その場合はかなり潜らないと出てこない(ことが多い)。

ということで、後者の「なかなか出てこない」というのは、「名前が一般的だから関係ない結果が出てくる」とかでは多分なく、サイト自体が作られて間もない(選挙用に急造で作った)とか、普段はほとんど更新されてないから、などの理由によるのかなと思ったりした。

また、2〜3人の候補者に共通したのが、「Twitterが2012年で止まっている」ということで、前回の同選挙がそのぐらいにあったのかな、と思ったけど、パッと調べたところでは2011年4月に行われたようなので、それから1年程度は頑張ったけどそこで止まったということなのか、あまりよくわからなかった。

いずれにせよ、そもそもすべての候補者および各人の公式サイトを含む各種データがHTMLページでバリッと掲示されていれば、有権者はもっとまともな情報にもっと手軽にもっと多く触れることができるようになるし、それが前提にあればおそらく現状のような合法的騒音公害も必要最低限に減らせるだろうし、そういう普通のことが普通に成される時代に早くなっていけばいいと思う。

まあ考えてみたら、そのような要素を充足させたところで評価が上がるわけではない、という行政の職員の人たちのモチベーション関連のシステムが不充分、ということもあるのかもしれないし、その辺から変える必要もあるのかもしれないけれど。