builderscon 2019に行ってきた(1)〜スピーカーディナー&前夜祭〜

2019/8/29〜8/31に東京は北千住の東京電機大学千住キャンパスにて開催されたbuilderscon 2019に参加しました。

https://builderscon.io/builderscon/tokyo/2019/builderscon.io

感想ブログ、後になるほど書くのが大変になるので、早いうちにワッと書いていきます。
ただし、参加日すべてについて一気に書くのもめちゃ大変そうなので、何回かに分けて書く予定です。

マイスポンサー

先日のRubyKaigiに続き、今回も私が所属するヴェルク(株)の支援により、コンプリートパック・チケットにて参加できました。イベントには全日フルで参加しつつ、このうち会社の営業時間・営業日とかぶる部分は出勤扱いにしてもらいました。心からの感謝と尊敬を捧げます。

DAY0: スピーカーディナー

まずは前々夜祭的なこちらから。

blog.builderscon.io

スピーカーディナーは言ってみればbuildersconの目次のようなイベントで、本編でスピーカーの皆さんがどんな話をするのか、というのを事前にリサーチできる機会になっていてとても良かったです。

主宰の牧さんによれば、本番の2日間ってスピーカーにとっては自分の発表のことで手一杯で、他のトークのことを気にする暇がなかったりするだろうから、その補完的な情報交換とかもできればいいよね、みたいな目的もあるようでした。

ぼくはじつはこのちょっと前に各種事情によりやや疲れていたものの、コンプリートパック・チケットにこれの参加権も入っていたので、「行かないともったいないよなあ・・」と思ってエイヤと参加したのですが、結果的にはそれが大正解で、仮に来年コンプリートパックがなかったとしても、この会があればマストで参加します。そのぐらい本編をより楽しむための材料にあふれていました。

参加者の割合的にはスピーカーの方がずっと多くて、ちょっとびっくりしましたね。非スピーカーの自分、少数派じゃん、と。

とはいえ、だからといって寂しくなるようなヒマもなく、各スピーカーによる1分間ピッチや後述のような要素を終始楽しみました。

健康トーク

本編とはコンセプトが合致しないけど牧さんが聞きたいから、という理由でこの日唯一長めの時間をとって発表されたのが@mogettaさんで、スライドはこちら。

docs.google.com

いやー、素晴らしかったですね。ぼくは全然筋トレその他、こういったことに関心はなかったというか、関係ない世界だと思っていましたが、だいぶ引き込まれました。

スライドも非常に作り込まれていて、参考文献集としても良いものだと思いました。

ちなみに、弊社にも筋トレにけっこう本格的に取り組んでいる人がいるので、このあと社内にシェアしておきます(笑)。

フード

フードもおいしかったですね。とくにおにぎりに生ハムとキュウリが乗ったものと、ゆで鶏にネギソースがかかったもの、あとデザートのチーズケーキがちょっと忘れられないぐらいおいしくて、本編の方の朝食&懇親会で同じチームが料理を提供していたので、そのときに声をかけてその旨伝えたほどでした。ありがとうございました。

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スポンサーのハートビーツさんによるご挨拶

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食べてる横でどんどん料理を追加していくスタイル。カッコイイ

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問題のチーズケーキ。Twitterでもだいぶ好評だった

DAY1: 前夜祭

どこを「DAY1」とするかちょっと迷いましたが、公式サイトではこの日から開催期間としているので、これをDAY1とします。

この日は最初、終日会社を休むつもりだったのですが、時間を確認したら18時スタートということだったので(前夜祭なので当然でしたが)、さすがに1日休むのはどうか・・と思って13時までは自宅でリモートワークをして、それから準備に取り掛かかりました(それまでまったくやってなかった)。

ちなみに、会場は家からそこそこ近かったものの(会社より近い)、それでも片道1時間ぐらいかかる距離だったので、会場と同じ北千住に宿を3泊取っておきました。

なので、この時にはその分の着替えを用意したり、充電器や常備薬などをまとめたりとなんだかんだで用意するものが多くて出発はギリギリに・・。

北千住駅にいきなりハマる

その後、駅すぱあとで調べながら北千住駅に着くまでは余裕でしたが、駅がまさにダンジョン。この駅の複雑さ・問題性については、以下のグレイト記事を事前に読んでいたので一応頭に入っていたはずでしたが・・

blog.builderscon.io

それでもまだちょっと甘く見ていて、何も考えずにホームから一旦「普段どおりに」階段を降りたら、なんか景色が変。「普通だったら」あるはずの方向や場所に『出口』の表示もなければその雰囲気すらない。どこに向かっても別のホームにしか行けない、別の電車にしか乗れない仕組みになって見える・・。

・・オ、俺は外に出たいんだ!出口!出口を教えてくれ!と、軽くパニックになりながら(もう前夜祭の開場時間を過ぎてたので)、「あ、そっか、最初に階段を降りてしまった時点でもう間違っていたんだ・・」とふと気づいた頃、ちょうど『出口』と書かれた中途半端な大きさの看板が目に入って、それが「もう1回ホームに上がっとけ」と道順を示していたので、観念して再び階段を登りながらあっちこっち行きつつようやく出口へ。

件の記事にもちゃんとこのように書いてあったのですが、読めてなかったですね・・。

プラットホームから下り階段・エスカレータを利用すると千代田線方面に向かってしまいます。くれぐれも下らないようにしましょう。

しかし帰りにも思いましたが、北千住駅の道案内って、かなり頑張ってるとは思うんですが、基本的に「すでに駅の構造を知ってる人」がその認識を確かめるために書かれてる感じで、「初めて来た人」にはだいぶ効果が薄い気がしますね。

たとえば東武スカイツリーラインって半蔵門線とつながってるんですが、それを示す解説がほとんどないので、元々そのつながりを知ってる人じゃないとどこに行けばいいのかまずワカランな・・と思いました。

前夜祭トーク

なんとか駅を脱出した後は、荷物が多かったので一旦宿にチェックイン。おそらく会場ではノベルティをもらえるはずなので、必要最小限のものだけ持って会場へ。

会場で受付。コンプリートパックのネームカード&各種ノベルティをもらって場内へ。今回のノベルティ、大ぶりながら軽いリュック付きで、これはナイス!さっそく通勤で使いたい、いや使います(笑)。シンプルな作りでとてもいい。

場内で缶ビールとつまみを取って着席。その後はトークを聞きました。

1つ目のトークはこちら。

https://builderscon.io/builderscon/tokyo/2019/session/66e6dcca-9639-11e9-a530-42010af01081builderscon.io

イベント全体を通して1発めだったのでけっこうプレッシャーあったのでは、と思いましたが、すごく力が抜けたイイ感じのトークで楽しみました。技術的にも「うわあ、こんなことできるの」と目が覚める感じで、とくにホロレンズって実際にどういう風に動くのか、テレビとかネットでは見たことがあったものの、目の前で使っている人って見たことがなかったのですごい新鮮でした。早くもbuildersconっぽい。

とくに、笛を吹いたらホロレンズ経由で信号が送られてドローンが飛ぶ、という最後の例。かなりウケました。この突飛な発想はなかなかできない。才能を感じます。

2つ目はこちら。

https://builderscon.io/builderscon/tokyo/2019/session/65b0f244-9639-11e9-a530-42010af01081builderscon.io

MySQLでパウンドケーキ(とクッキー?)を焼くというもので、元になった記事はこちら。

gihyo.jp

あのガムテープでオーブンを常にオンの状態にしておくというハックがウケました。あとはMySQLの2つめのイシューで「MySQLではトーストを焼けない」というのがあったらしくて、その辺の知見も面白かったです。(これも上記記事で解説されています)

3つ目はこちら。

https://builderscon.io/builderscon/tokyo/2019/session/67fc059c-9639-11e9-a530-42010af01081builderscon.io

おそらくこの日一番の「盛り上がったで賞」という感じでしたが。発表の元になった記事はたぶんこちらで、

qiita.com

結果としてはこのような感じでしたが(ビルコン用に用意された動画みたい)。

www.youtube.com

www.youtube.com

もうこの発表はね・・とにかくトークが面白かったですね。圧巻。どうすれば人が笑うのか、という構造をある程度わかってて話を進めている感じがあって、非常にリラックスしながら終始笑いながら聞きました。

そして4本目。

https://builderscon.io/builderscon/tokyo/2019/session/605eed5a-9639-11e9-a530-42010af01081builderscon.io

じつはというか、これはちょっと複雑な問題をはらんだ発表で、後からCoC(行動規範)絡みの議論がしばらく起こりました。

会場で聞いていたときの素朴な感想としては、初めのうちはマッチングアプリの概要や課金の仕組みみたいなものを見ながら「そんな風になってるのか〜(知らなかった、を知ったなあ)」と感心して聞いていましたが、途中ぐらいからちょっと説明の中で女性をモノ扱いしているように感じられてしまうくだりがいくつかあって、「ん〜、なんか・・居心地わるいな」と思い始めていました。

なんというか、この話って会場にいる女性、普通に嫌なんじゃないかな・・と。

その後、感想ツイートなどで問題性を指摘するものがいくつか出てきて、「ああ、やっぱりそう思ってた人けっこういたんだ。ですよね・・」という感じになったり。

ただ、上記で「複雑」と書いたとおり、案外現場にいると、サッと動いて「それアウト!」とも断定しづらい事情はいくつかあって、第一にトーク全体の方向としてはあくまで技術にまつわる話をしているので、その「主題は技術」という前提が、ある種反応を「遅らせた」みたいなところがあったように思っています。

それから、これはどこか反フェミニズム的な考え方にもつながりそうなんだけど、結局そのマッチングアプリって「どっちもどっち」感が醸されているというか、「たしかに男性も女性をモノのように見るかもしれないけど、逆も然りじゃん?」という見方を許すサービスでもあるので、「あくまでマッチングアプリに関する話です、出てくる女性も女性全般を想定しているのではなく、このサービスの利用者に限定した話です」みたいな見方もありうることを考えはじめると、「もしかして許容すべきなのか・・?」と思えてしまう部分もあるというか。

まあ後から冷静に考えれば、「聞いてる側が微妙になってる時点で駄目でしょ」とは簡単に言えるわけだけど、現場で即ストップするというのは、よほど事前にそういう状況を強く想定していないかぎり、難しかったんじゃないかな・・というのが現時点でのその現場に対する考えです。

それから、今回の発表者およびその段取りを進めた人たちはおそらくまだ若い人たちで、きっとそういうことに慎重になるだけの知識や経験が少なかったのだろうとも思います。となれば、それはもう各個人だけの問題ではなく、彼らを取り巻く会社・友人・家族などの社会的な不備であり問題でもあるわけで、その意味でも個人を責めるのではなく、関わる人々全体の責任として受け止めるべき部分もあるのかなと。

なお、この問題に対して「何が悪いのかわからん」的な反応もゼロではないようですが、それについて言えることはシンプルで、わかろうとする気がない人には何を言っても無駄です。なぜなら、その人は何を言われても「それじゃわからん、俺を説得してみろ」とさえ言えば常に勝てる無敵の人だからです。

だから大事なのは、そういう不毛な戦いをすることではなく、共に幸せに暮らせる社会を作るために力を合わせていける相手と、議論を積み重ねながら、より豊かな場所を作り続けることだと思います。

次回予告

さて、いつもの私ならこのまま脇目もふらずに翌日(本編初日)の話に入っていくところですが、各日の午前・午後および懇親会などのトピックが待ち構えていることを考えると、記事がかなりの長尺になることが予想され、かつその推敲(というか修正)も大変な量に膨らんでいきそうなので、一旦ここまでにします。

この後の内容的には、たとえばWEB+DB PRESSの寄稿でお世話になった編集長の稲尾さんとお会いしたり、同じく編集系で凄腕技術編集者・執筆家でらっしゃる風穴さんとお会いしたり・・などの話は忘れず書いておきたいところです(忘れないようにメモ)。

あとは朝食、昼食、懇親会・・(食べ物ばっかりですが)とかもたぶん含めます(メモ2)。

お楽しみに!