RubyKaigi 2019に行ってきた

すでに4ヶ月過ぎてしまいましたが、2019/4/17(水)から4/21(日)まで、RubyKaigi 2019に参加するため福岡に行ってきました。

rubykaigi.org

大事なことなので初めに書きますと、今回の交通・宿泊費および参加費は会社に出してもらいました。またそのうち営業日は業務扱いで、有給も消化せずに参加できました。

そんなヴェルク(株)はRubyを使って受託開発および自社サービス「board(ボード)」の開発・運営を行っています。現在はQAエンジニアを募集中ですので、ご興味おありの方はぜひどうぞ。

RECRUIT | ヴェルク株式会社

・・と、そんなことを言ってる私は本来開発もRubyもまったく関係ないカスタマーサポート兼社内外ドキュメントの編集者ですが、6年ほど前から趣味でプログラミングをやっていまして(Perlで入門)、当時はフリーランスの編集者でしたが、その頃からYAPCには毎年参加していたので、昨年末にヴェルクに入ったことをきっかけに「次のRubyKaigiには行っておきたい、Rubyコミュニティ・デビューしたい」と思いまして、エイヤと参加した次第でした。

前置きは以上です。以下、開催期間中に毎日取っていたメモを元に記録をまとめます。

目次

DAY 0

往復の飛行機はスターフライヤーを使いました。以前に山口へ取材に行ったときにも一度使いましたが、その時の印象がとても良かったので。今回も最高でした。また機会があれば使いたいと思います。

イベント前日に到着したものの、時間はすでに夕刻過ぎで、クルーズ等の懇親会にも申し込んでおらず、かつ朝から何も食べていなかったことにようやく気づきながら福岡の夜を彷徨しかけたところ、当地で働くPerl Mongerの@itokenさんから声をかけてもらって、知る人ぞ知る天神の「屋台屋ぴょんきち」で初日からディープな屋台飯を頂くことに。いきなりの豚骨ラーメン@屋台を堪能しました。

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ドリンクは終始サワーと芋焼酎。食べ物はこの他に焼き鳥・餃子・干物など。

DAY 1

前夜は想定外の屋台飯にテンションが上がって飲み過ぎてしまい、初日の朝は久しぶりの二日酔い*1。しかしMatzさんのキーノートを見逃すわけにはいかないので、なんとか支度を済ませてホテル近くから会場に向けて路線バスでいざ移動!*2 と思ったら、Googleマップで示されているバス停にいつまでもバスが来ない。*3

え、どうしよう・・と焦るもそのまま待っているわけにもいかないので、少し歩き出してからちょうど通りかかったタクシーにスイッチ。さらに大渋滞に阻まれながら、たしか10:00ジャストぐらいに会場着。料金は1,200円ぐらい?(おぼろげ)

いきなり遅刻かい・・とヘコむもとにかく前進、3階のメインホールへ行くまでにノベルティをいろいろ取れるようになっていたので、パーカー*4、Tシャツ*5その他主要なものをゲットしてからMatzさんが待つメインホールへ。

ホールに到着するとまだスポンサーセッションをやっていて、GMOペパボさん、Raksulさんの発表ののちに初日最初の目的だったMatzさんのキーノートを聞くことができました。幸運・・。

出張屋台

ほどなくお昼。なんと会場下の広場に数台の屋台が登場し、しかもすべて無料で食べられる! ・・こりゃすごい(笑)。

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このときは時間も早かったので人はまばら。この後大変な行列になる

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ぼくはまだ二日酔いが抜けきっていなかったので、胃に優しいものを・・と思ってふぐ天うどんを頂きました。

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この時、屋台の中で食べることもできましたが、近くに設置されたテントで食べることもできたので、そこまでテイクアウトで運んでズルズル。すると、「ここ、いいですか(英語)」という感じで海外からの参加者さんがやってきたので「Yes!」と元気に返事をして少しおしゃべり。なんでもロンドンのBBCから来たとのこと。ぼくは英語ほとんどできないですが、たまたまその脇に座っていた方が話を進めてくれて、なるほどBBCでもRuby使ってるんですね、なんて話をしばらく。

午後のメニュー

午後に入ってからはまずこちらを見て、
Terminal Editors For Ruby Core Toolchain - RubyKaigi 2019

こちらを聴いて、
Determining Ruby Process Counts: Theory and Practice - RubyKaigi 2019

それから話題のコーヒー店「猫廼舎 (ねこのや)」さんへ。
荒木町(四谷三丁目) 珈琲専門 猫廼舎

猫廼舎さんの出張店を企画・実現してくれたのはSpeeeさん。なんというセンスの良さ!ありがとうございました。
speee.jp

おいしく頂きました。

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その後は、先日のOSS Gateで大変お世話になりましたようさんの発表を最前列で見て、
Ruby for NLP - RubyKaigi 2019

この日の発表チェックはここまで。全部見ていると疲れるし・・ブースも見て回りたかったので。

スタンプラリーでスポンサーブース巡り

そんなスポンサーブースはとにかく盛りだくさん。見るべきところばっかりでそれも楽しかったですね。

ぼくがこれまでに参加してきたカンファレンスだと、スポンサーさんからのノベルティって入場時にトートバッグに詰めてどさっと渡される、というスタイルが普通でしたが、今回はスタンプラリー形式というか、自分が話を聞きに行った(スタンプをもらいに行った)ブースでノベルティを受け取る、という方式。これだといろんな企業とのコミュニケーションが自然に発生するので、ナイスアイデアだなあと思いました。

ぼくはひとまず、いつもその取り組みを敬意を持って眺めているメドレーさんで絆創膏をもらったり、サムライズムさんのところでヨーヨーをもらったりしました。

igaigaさんにサインを頂く

今回はRuby関連の書籍を2冊持ってきました。

この日はそのうち前者を宿から持参して、タイミングが合えば著者の五十嵐さん(@igaiga)にサインをもらいたいなと思っていましたが、ちょうどこのブース巡りの際に出張版の技術書典みたいなコーナーがあって、そこをぶらぶらしていたら五十嵐さんにお会いしたのでそのままお願いしました。五十嵐さん、快く応じて頂きありがとうございました。

ちなみに、ぼくはとくにサイン集めの趣味があるわけではなくて、自分が愛着を感じた本の著者さんに直接会える可能性があるときに限り、感想や意見を伝えるきっかけとしてその本を持っていって、もしたまたまタイミングが合ったら話しかけて書いてもらう、という賭けみたいなスタイルで頂いています。

これ以前だと、昨年の大江戸Ruby会議07のときにMatzさんに以下の本にサインを頂きました。

こういうのって少し勇気がいりますし、空振り(=会えない)もあるので積極的にはしないのですが、RubyKaigiというお祭り感もあって踏み出しやすかったですね。

ハックスペース

そのブース巡りに前後して、5階に用意されていた畳のハックスペースにも行きました。

blog.notainc.com

充電可能なテーブル付き、そして玉露を無料で頂けるという満たされすぎなシステム。朝からずっとバタバタしていたので、ここでようやくリラックスできました。

ちなみに、ここで当日に見たトークややったことをプライベートなScrapboxにメモしたことで、翌日と翌々日も同じぐらいの時間帯にメモを取る習慣ができて、そのおかげで今この記事を非常に書きやすくなっています。

イベントレポートはすぐ書くに越したことはないですが、それができなくてもとりあえずメモだけでもきちんと取っていれば、4ヶ月後経ってもなんとか思い出しながら書けることを実感中です・・。

有賀さん(@chezou)に挨拶

ハックスペースからそろそろ移動しようかな、と思った頃に、ふと後ろを見ると@chezouさんこと有賀さんがいらっしゃったので、声をかけて少しだけおしゃべりしました。というのも、ぼくは今までYAPCやVimConfへの参加経験はあったものの、RubyKaigiは初めてだったので、その準備というかRuby対策として、以前に有賀さんがホストしていた「https://rubyist.club/」をすべて聴いていたのですよね(真面目〜)。

それが面白かったので、直接「面白かったです」と伝えました。ちなみに、有賀さんは以前にこの記事を読んでいたので顔もすぐわかって、声をかけやすかったです。やっぱりどこかしらで顔を出しておくの、重要だなと思ったり。

blog.team-ai.com

DAY 2

初日の教訓を生かして、福岡の2夜目は早めに休み、連日の二日酔いは回避しました。・・が、この日の朝もオープニングには間に合わず。

というのも、この日は前日の教訓を生かすべく、正しいバス停に時間どおりに着いたつもりでしたが(前日はバス停を間違ってたので)、その途中ですれ違ったバスがなんだか目的のバスだったような? まさか時間より早く発車することはないよな〜・・と思っていましたがそのまさかで、少なくとも3分ほど早く出てしまったようでした。

え、でも、どうせすぐに次が来るんですよね? と思いましたが次は17分後ぐらいで、いや普通に遅刻じゃんということで方針変更。しかしさすがに連日タクシーはつらい・・と思ってGoogleマップで検索を重ねて、博多駅近くから出るBRTという2両編成の快速的なバスをなんとかゲット。結局到着したのは前日より遅い10時10分ぐらいでした。

会場ではこの日から無料の朝食があったはずなんだけど、パッと見ではちょっとわからず。遅れて着いたから終わってしまったか・・とそのまま上階に上がりましたが、後から聞いたところでは朝食用のレストランが別にあったのですね。RubyKaigiではそういった細かなおトク情報が満ち満ちているので、宝探し的にそれらをゲットしておくスキルが求められるな・・と実感しました。

オープニング・キーノート

メインホールに到着すると、2日目のオープニングである@nagachikaさんのキーノートが始まったところで、前の方の空いている席に収まって拝聴。

All bugfixes are incompatibilities - RubyKaigi 2019

このお話、これといった専門的な知識がなくても追っていける内容で、すごく面白かったです。stable versionのメンテナとしてどんなことに気をつけているのか、どんな失敗をしてきたのか、みたいな話をユーモラスかつ誠実に語っていて、最後まで夢中になって聞きました。

キーノートが終わってふと横を見ると、なんと先日のOSS Gateでお世話になったばかりの@swamp09さんがいらっしゃって、しばし歓談。

いやー、朝遅れちゃって・・バスがそのあの・・なんて言っていたら、会場と各地を結ぶシャトルバスのことを教えてもらいました*6。なるほど。もしRubyKaigiを256倍楽しむ方法というものがあるとしたら、事前にRubyKaigi経験者であるところのRubyistにいろいろ教えてもらえ、ということになるでしょうか。なお、swampさんからは「RubyKaigi直前のRejectKaigiに行くとRubyKaigiの見所も教えてもらえるから、出れるならそれに出ておくだけでも違う」とも教えてもらいましたので、合わせてシェアしておきます。

早めのお昼

前日の屋台ではけっこう行列が激しくて、もう並ぶのは嫌だなと思っていたので、2本目の発表はパスして早めに屋台に行って「豚骨Rubyラーメン」を頂きました。豚骨Ruby? はい。この「Ruby」にあたる部分はなんとミートソース。ミートソースmeetsトンコツ。なかなか味わいがたい味わいを得ました。

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その後、スポンサーブースに戻って未読ブースをひとしきり巡りました。しかしつくづく思いましたが、ぼくは今回エンジニアとしてではなくカスタマーサポート兼編集者という立場(?)での参加だったので、各ブースが想定するお客さんとはちょっとズレていて、それがわずかながらも残念ではありましたね。

といっても、もちろんそれはブースの人たちの問題ということではなく、参加者であるぼくに起因する問題なのですが。つまりエンジニアではないとしても、それに近いぐらいの技術的な知識や素養があれば、ブースの人たちが言うことに対してもっと「なるほど」とか「そりゃ面白い試みだ」みたいなことがわかったのかな、と。

午後のメニュー

その後は、Fromロシアのアンドレイさんの発表を見て、
Yabeda: Monitoring monogatari - RubyKaigi 2019

それからこちらの複合セッションを見て、
RubyData Workshop - RubyKaigi 2019

一旦発表巡りは終了。前日同様にハックスペースへ移動して、その日の記録をScrapboxに取ったり、体を休めたりしました。

さてこの時、ふと同じフロアで開催中の猫廼舎さんの方を見ると、いつもなら常時10人近く行列しているお客さんが3人ぐらいしか並んでない! と気づいて慌ててダッシュ。しかし、目の前のそれに辿り着くまでの数十秒のうちにあっという間に数人並ばれて、結局普通に6〜7人待つことに。

しばらく頭をカラッポにして待っていたら、ちょうど自分の前でそれまでに淹れていたコーヒーが終わったようで、店主の@ogijunさんから「濃さはどうしますか?」と意外な質問が。聞けば、新たにコーヒーを淹れるときに先頭だった人に濃さの希望を聞いて、その後の7〜8人は(つまりその分が終わるまで)その味で提供されるというめちゃ重大な責任が課せられたようでした。

で、僕の回答はこちら。

ちなみに、先頭で待つ特権として、しばらくogijunさんとお話しすることもできました。ぼくは以前からogijunさんの存在は知っていたのでその話とか、自分はエンジニアではないけどYAPCは何度も行っていて〜、とか。その辺りを起点にogijunさんからもYAPCとRubyKaigiの関係とか、へえ〜と思うようなことをお聞きできて、とても印象深い時間になりました。

Lightning Talks

LTにはプロポーザルを出していましたが、あえなく落選。でも、一連の発表を見て納得感がありましたね。この中に混ざったらとても太刀打ちできなかったなと(笑)*7

知識的・技術的にまったくついていけない部分も含めて、どれも楽しく見ましたが、令和ネタが続いたあたりが個人的には盛り上がりました。

After show

RubyKaigiから少し離れますが、この日の夜にはかつて新宿&池袋のジュンク堂で働いていて現在福岡のジュンク堂で文芸書を担当している友人M氏の元を訪れて、どこに行っても変わらない同氏ならではのイカレた棚を堪能しました。

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ものすごい手作り感。上の方に柴崎友香さんの名前がありますが、勝手に使ってるのではなくてご本人と連絡取った上で飾ってるらしい。
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こういう手書きポップも著者さんに来店時に書いてもらってるらしい。さすがとしか。

その後、同地が誇る個性派出版社「書肆侃侃房(しょしかんかんぼう)」が運営するブックカフェ「ajiro」に連れて行かれ、店主のFさんを紹介するから、と言われたものの、何だか外から店を見る限り貸し切り? みたいになっていて、なおかつ何かテレビ取材? みたいのが入っている・・「(私)これ今日ダメじゃないの?」「(M氏)いやあ、おかしいですね・・とりあえず出直しますか・・」とか言って退散しようとしていたら、中の方でF氏がぼくらに気づいたみたいで、「どうぞどうぞ!」とか言われて中に入ると、ちょうどその時間帯にいつもajiroで開催されている『短歌の会』みたいな集まりをNHK福岡の取材班が取材していたところらしく、にもかかわらず「あの、じゃあほら、二人も参加して!」とかいきなり無茶に誘われて、そのまま『短歌の会』に合流&お題の歌に感想を述べたりテレビ取材も受けたりすることに・・。

終わってから、ディレクターさんに「名前と年齢教えてください」と言われたので名刺交換したりしましたが、あれは本当に放送されるんでしょうか・・? 4ヶ月経ってもとくに音沙汰ナイですが。 🤔

その後はF氏が「前から行ってみたいと思ってた」という「戦国焼鳥 家康 5号店」へ。

謎の「ルビーサワー」で怒濤の1日を打ち上げました。

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DAY 3

いよいよ最終日。

前夜の「戦国焼鳥」は深夜に及び、終電も逃したので徒歩で天神から博多のホテルまで帰りましたが、目覚めはスッキリ。二日酔いもありません。

路線バスチャレンジは2度にわたり失敗しているので、この3日目はSmartHRさんのスポンサードによるシャトルバスで会場へ。助かる〜〜!

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最終便だったので時間的にはギリギリでしたが、前日のように時間前に出発されるとか、前々日のようにバス停を間違えるとかのミスは回避できるのでとにかく安心。参加者さんのオレンジパーカーも良い目印になりました。

午前のメニュー

到着して1発目は「Ruby Committers vs the World」。
Ruby Committers vs the World - RubyKaigi 2019

内容的にはわかったり、わかんなかったり、という感じでしたが、全体を通して楽しみました。笹田さんの進行ぶりも良かったですね。

その後は、こちらを聞きました。
The Selfish Programmer - RubyKaigi 2019

英語トークということもあって少し難しく感じるところもありましたが、イラストも多用されていて、おおむね把握できたと思います。共感するところが多い印象でした。

で、お昼。この日も少し早めです。前日、ふと見ると屋台ではなくお弁当を持って歩いている人も多くて、「どこでゲットできるんですか?」と聞いたら「中にあるよ」と教えてもらっていたので、最終日はこれをゲットしようと思っていました。

果たして、望みどおりのイイ感じのお弁当をゲット。じっくりゆっくり頂きました。

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幕間

この後はしばらくまたブース巡り。最終日ということもあって、これまで見れていなかったブースを駆け足で。

印象的だったのは、前年のbuildersconで少しだけお話ししたStripeのエイミーさんと会えたことですね。

https://builderscon.io/tokyo/2018/session/a9e04c66-219e-4d33-9315-f597b8f97829builderscon.io

あれ、もしかしてエイミーさんですか、と聞いたら思い出してくれて、しばし歓談。このときにもらったStripeのノベルティのノート、軽くてカッコよくて、気に入ってます。

それで思い出しましたが、この会場は空間自体は広々しているものの、それなりに動線が限られているので、なにかと人に出会う、すれ違う機会が多くて、ことあるごとに「あ、どうも」みたいに対面してはそのまま少ししゃべる、みたいなことができて良かったです。

上記のロシアから参加していたアンドレイさんも、発表のときにオリジナルキャラクターのステッカーがあるよ、と言っていたので、廊下ですれ違ったときに「まだステッカーありますか」と聞いたら、「下のロビーに置いてあるけど、一緒に見に行こう」と言ってそのまま数フロア同行してゲットしたり。

あとは少し前に宣伝しましたが、その頃からちょうど『WEB+DB PRESS』のための原稿を書き始めていて、そのコーナーを担当されている同誌編集長の稲尾さんにお会いできたり。「なにか問題ないですか?」と不意に執筆状況について聞かれたので、「まあ、とりあえず書いてみます、たぶん大丈夫です」とやや自信ありげに返事をしましたが、全然大丈夫じゃなかったことがわかるのはその2ヶ月ほど後のことです。これについてはまた別の記事で・・。

午後のメニュー

そんなこんなを挟みつつ、午後の最初は柴田さんのこちらを聞きました。
The future of the Bundled Bundler with RubyGems - RubyKaigi 2019

こちらもそんなに専門的な知識がなくても最後まで楽しめる内容でした。すごい! えらい! 尊敬する! と思うことしきりでした。

その後、小休憩を挟んで行ったのがこちら。
Play with local vars - RubyKaigi 2019

とにかくグレイトワーク、グレイト発表! すーごく面白かったですね。ujihisaさんは前年に行われたVimConf 2018でもスペシャルな発表をされていましたが、その印象をさらに塗り変えるような素晴らしい発表でした。

ちなみに、ujihisaさんはそのVimConfの発表後にこんなことをツイートしていて

もうまさに、まさにそれだなあ、と思いました。楽しかったです。

その後はクロージングのキーノートをホールで聞いて、来年の予告。

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行きます!

アフターパーティー

終演後は、トレジャーデータさんご提供のアフターパーティーへ。お店がちょっと見つけづらい場所にあり、かつそれなりに本会場から離れていたのですが、自分的にはけっこう頑張って早めに到着したつもりが、すでにだいぶ人がいてびっくり。

毎度のことながら、こういった場では知り合いがいない方がデフォルトなので、飲み物を取ってその辺の空いてるスペースに収まってぼんやりしているうちに、いつものようにちょうどその辺りにいる方々とおしゃべり。とくに目的もオチもなく、ただ思いつくまま喋って時間を過ごすこの感じ、ぼくは好きです。単なる世間話というのでもなく、共通の話題があるというのがいいのかも。

とにかく英語率が高いので、否応なく英語をしゃべる機会にもなります。上記のアンドレイさんがいたので少し話したり、その場にいた人に彼をまた紹介したり。

あとは、たしかデンマーク? から来たという海外テック企業のチームと喋ったり。ぼくらはこれこれこういうサービスを作っていて、ニーズはあると思うんだけど、こういう問題があるから日本では展開できないな、みたいな話とか(たしか「日本進出すればいいじゃん!」と誰かが冗談で言って、それに対して「いや無理だよ、なぜなら・・」とマジレスしたのだったか)。

あとは「今日見た中で一番良かったのは何?」という、ある意味定番だけど鉄板でもあるような話題を振られて、「ujihisaさんのが良かったよ」と言ったら「俺も見たよ・・あれは良かった!」と盛り上がったり。いやあ、しかしこんな会を月イチでもやっていたら、さすがにもう少し英語うまくなるのでは・・と思うぐらい最大限に英語喋りました。ありがたい機会です。

Yuguiさんにサインを頂く

アフターパーティーのハイライトは、今回持っていったRuby本のもう1冊、『初めてのRuby』にその著者であるYuguiさんのサインをもらったことでした。

この日は最終日だったので、お願いするなら今日がラストチャンス〜・・と思って朝から本を持ち歩いていたものの、会場では全然お見かけしなかったので「ハイ空振り〜・・まあ、それもご縁だから」と諦めつつ、そのパーティーに行ったらYuguiさんもいらっしゃったので、「終わってなかったラストチャンス」と思ってタイミングを見て声をかけてサインを頂きました。

ちなみに、ちょうどこのときにYuguiさんとお話ししていた@kwappaさんがこのやり取りの一部始終を見て、記念に写真を撮ってあげますよと言ってくれて思いがけず記念写真も撮ってもらいました。Yuguiさん、kwappaさん、ありがとうございました。

中洲、そして川

Rubyistの皆さんと「川」に行くチャンスは去年の大江戸Ruby会議07のときにもあったのですが、その日は用事があって行けなかったので今回は初「川」でした。

「川」というのは、つまりそこで缶ビールなどを飲んで語らうみたいなことですが(たぶん)、上記のアフターパーティーの後、次はどうするかという流れで「じゃあ、川で」と川へ向かうみんなに付いていって、そのまま川でビールを飲みました。

このとき、移動前に撤収モードのパーティー会場で声をかけてくれたのがJobin(ジョバン)さんで、日本語もすごい流暢なんだけど半分英語で何だか英語のレッスンみたいになりながら一緒に次の会場(というか川)に向かいました。しかしこの後の道中がまた一人ではまず体験するはずがないような不可思議なもので、気がつくとぼくとJobinさんの周りには日本人の同行者が1人もいなくなっていて、逆に海外勢の5〜6人が英語でひっきりなしに喋っている中に加わっていて、「もうよくわからんがとりあえずこのまま一緒に行くしかない・・」ってなりながら付いていったらその中の誰かが「面白いからあっちから行ってみようぜ」とか言ってわざわざ中洲のめちゃディープな狭い路地に入り込んで、まるでデヴィッド・リンチmeetsロスト・イン・トランスレーションみたいな幻惑的な光景のなか次から次へと行く先を阻む客引きの人たちとワイワイ言いながら練り歩いて(めっちゃ怖かった)、ようやくそれを抜け出したときには本当にホッとしましたね。いやあ・・何やってんだみんなも自分も。

そんなふうに辿りついた川はさっきまでの閉塞的時空間とは打って変わって広く開けたところで、そのまましばらくJobinさんと英日まぜこぜの会話をしながら、すでにだいぶ飲んで別世界に飛んでいるような若い人たちとも適度に話したり。

このときにぼくがもう一人、この日のうちに喋っておきたいと思っていたのがJonanさんで、なぜならぼくは上記の大江戸Ruby会議07でのJonanさんの発表に非常に感銘を受けたからで、詳しくはこのレポートのJonanさんの部分を見て頂きたいですが、

magazine.rubyist.net

この中でもとくに彼が示した4番目のトピック「You’re Awesome」という話がじつに素晴らしく、ここで彼を捕まえて「あれは本当によい発表だった、ぼくはあなたの "You’re Awesome" の話を聞いて物の考え方が本当に変わった、まるで別人になったようだ、サンキュー」と伝えたら、彼は「その話を自分にしてくれたのは君が初めてだ、こちらこそありがとう、その体験についてぜひ他の人にも広めてほしい」と言ってくれました。

そんなどこにでもありそうな、でも非日常でしかないような儚い時間を過ごして、ついに最終日も終わりました。

終わりに

初めてのRubyKaigiは海外旅行に行ったかのようなフルコース的充足、詰め込まれた多様さに翻弄された日々でした。純粋に「行ってよかった」と思える部分もあれば、じんわり落ち込みながら「まだまだ至らない自分・・」みたいに思えることもあり、さまざまな印象を清濁あわせて受け取りました。

今後の展望的には、途中でも書きましたがもっと技術的な面、つまり具体的な一つひとつのトピックをより実感的に把握できるように、プログラミングの技術や知識・経験などを身につけたいなあ、という感覚が強いですね。実際、どこまでやれるかわからないですが、次回のRubyKaigiまでの宿題として地道に取り組みたいところです。

あらためて、今回のイベントを作ってくれたスタッフ&スポンサー&地元の皆さん、福岡でお会いした皆さん、その他関係各位、ありがとうございました。

*1:たぶん1年以上ぶりぐらい。

*2:この時はシャトルバスの存在を知らなかった。

*3:同じ名前の逆向きの停留所で待っていたことに後から気づきました。

*4:とにかくオレンジが目立つので、街にいてもすぐ「RubyKaigiの参加者だ」と気づけて良かったです。

*5:後から気づきましたが、Tシャツのロゴ部分がエンボスのようになっていてそのオリジナリティが良かったです。

*6:公式サイトでも紹介されていて、自分でも見たはずだったんだけどまったく認識できていなかった。

*7:応募した内容は「LT応募当日からRubyKaigi当日までの30日間のRuby入門学習記録」というドキュメンタリー的なものでした。そこそこ面白くできる自信はありましたが、万一採用されていたら1〜2日目はほとんどその練習とスライド仕上げでつぶれていたと思うので、結果的には外れて良かったと思います。